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「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法

高耐久HDD搭載でRAID 1もサポートする最大20TBの「My Book Duo」で実践 text by 浅倉吉行

フルバックアップ作成から復元までを実践

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 True Image WD Edition
True Image WD Edition

 ここからは実際にバックアップを行う手順を紹介しよう。まずはシステムのフルバックアップからだ。

 フルバックアップは普通のコピーでは行えないので、専用ソフトが必要になるが、今回はMy Book Duoで無料で使える「Acronis True Image WD Edition」を用いた方法を紹介する。

 まず、My Book Duoのパッケージには、ソフトのインストールメディアは用意されていないので、ユーティリティの「WD Discovery」経由でダウンロードするか、製品サイトのサポートページからダウンロードして使用する。

 製品サイトの方を解説しておくと、ページの下のほうに「製品サポート」というリンクがあるので、それを開くと、そこに「ダウンロード」というボタンがあるはずだ。それをクリックした先に、いくつかのソフトウェアのダウンロードリンクが用意されている。

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 「True Image WD Edition」は、ユーティリティのWD Discovery(画像左)経由か、製品サポートサイト(画像右)からダウンロードすることができる。
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 「True Image WD Edition」は、ユーティリティのWD Discovery(画像左)経由か、製品サポートサイト(画像右)からダウンロードすることができる。
「True Image WD Edition」は、ユーティリティのWD Discovery(画像左)経由か、製品サポートサイト(画像右)からダウンロードすることができる。

 True Image WD Editionのダウンロードとインストールに関しては問題ないと思われるので、True Image WD Editionを起動したところから説明を始めるが、True Image WD Editionは、シンプルなUIで簡単にフルバックアップがとれるところが便利だ。

 メイン画面には、2つアイコンが表示され、左がバックアップ元、つまりここでPCまたは特定のフォルダを指定する。右はバックアップ先で、こちらはMy Book DuoまたはMy Book Duo内の特定のフォルダを指定すればよい。あとは「今すぐバックアップ」をクリックすればバックアップ作業が自動進行する。

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 メイン画面には左右に2つのアイコン、下に「今すぐバックアップ」ボタンがあるだけ
メイン画面には左右に2つのアイコン、下に「今すぐバックアップ」ボタンがあるだけ
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 左のアイコン)左のアイコンはバックアップ対象を選ぶ。「コンピューター全体」、「ディスクとパーティション」、「ファイルとフォルダ」の3つがある。ちなみに、ここまで紹介したシステムバックアップに相当するのはディスクとパーティション
左のアイコン)左のアイコンはバックアップ対象を選ぶ。「コンピューター全体」、「ディスクとパーティション」、「ファイルとフォルダ」の3つがある。ちなみに、ここまで紹介したシステムバックアップに相当するのはディスクとパーティション
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 右のアイコン)右のアイコンはバックアップの保存先を選ぶ。「D:」はMy Book Duoのルートであり、特定のフォルダに保存したい場合は「参照」を選ぶ。Acronis Cloudは、有償版で利用可能な機能なのでここでは選択できない
右のアイコン)右のアイコンはバックアップの保存先を選ぶ。「D:」はMy Book Duoのルートであり、特定のフォルダに保存したい場合は「参照」を選ぶ。Acronis Cloudは、有償版で利用可能な機能なのでここでは選択できない

 バックアップに要する時間は、例えばUSB 3.1(Gen1)に対応するPCであれば短時間で済む。390GBほど使用したSSD搭載PCで計測したところ、要した時間は31分。My Book Duo本体は最新のインターフェースを備えているため、このように比較的短時間で済む。ただし、PC側のストレージがHDDだったり、USB 2.0だったりする場合はより長時間を要することもある。

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 バックアッププロセス)今すぐバックアップを押せば、バックアップ作業が進行する。画面下には時間の目安となるプログレスバーや、バックアップした容量なども表示される
バックアッププロセス)今すぐバックアップを押せば、バックアップ作業が進行する。画面下には時間の目安となるプログレスバーや、バックアップした容量なども表示される
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 バックアップ作成後は左下に「ディスクを復元」「ファイルの復元」といった項目が表示されるようになる
バックアップ作成後は左下に「ディスクを復元」「ファイルの復元」といった項目が表示されるようになる

バックアップからのデータ復旧手順

 データの復元については、「コンピューター全体」や「ファイルとフォルダ」を選んだ場合はWindowsを起動中、True Image WD Edition上から行う。これは非常に簡単なので迷うことも無いだろう。

 おそらくより難しいと思われるのはOSが起動しないまたは調子が悪い時の復旧の仕方だろう。

 まず、バックアップを作成した段階で、ブートディスクを作成するのが鉄則だ。いざOSが起動しなくなった時、ブートディスクが手元になければ復旧ができない。とりあえず現在障害がなくても作っておこう。ブートメディアの作成は、True Image WD Editionの工具マークのタブ内にある「レスキューメディアビルダ」をクリックして行う。なお、復旧メディアはISOファイル形式で作成されるため、光学ドライブが必要だ。

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 左の工具マークのタブ内にあるレスキューメディアビルダでブートメディアを作成する
左の工具マークのタブ内にあるレスキューメディアビルダでブートメディアを作成する

 復旧用のブートディスクがある前提で話をすすめるが、OSなどが壊れた際は、ブートディスクを光学ドライブにセットした状態で、まずDeleteキーあるいはF1/F2キーなどを押しつつPCの電源を入れ、UEFI設定に入る。これはPCを光学ドライブからブートするための設定を行うためだ。

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 まずはUEFI設定に入り、ブート順の項目で光学ドライブを先頭に指定する
まずはUEFI設定に入り、ブート順の項目で光学ドライブを先頭に指定する

 UEFI設定を行い再起動を行えば、ブートメディアから起動するはずだ。ウィザードが表示されるので、あとはこの指示に従って復旧作業を行っていく。表示されたホーム画面には「復元する」という項目があるのでこれを選択。バックアップデータを指定する画面に移るので「参照」を開き、My Book Duo内のバックアップデータのパスを繋ぐ。

 続く復元方法の指定では「ディスクまたはパーティション全体を復元する」を選ぶ。次の画面では、ディスク上のパーティションが表示されるので、すべてにチェックを入れて「次へ」を押す。ここまでくればあとは確認で、ストレージ上のデータが復元によって消去されてしまうこと、そして何が復元されるのかについて確認画面が表示される。これらにOKを押していけば、データの復元プロセスがスタートする。

 復元完了後に再起動あるいはシャットダウンするチェックボックスもあるので、必要であれば押しておこう。復元に要した時間は、390GBで31分で、これはバックアップ作成時の時間とほぼ同じ。復旧自体は手順さえわかってしまえば簡単だ。

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 黒背景の最初の画面では「1」「Acronis True Image OCM(64-bit)」を選択
黒背景の最初の画面では「1」「Acronis True Image OCM(64-bit)」を選択
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 メイン画面では「復元する」を選択
メイン画面では「復元する」を選択
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 My Book Duo内のバックアップデータにパスを指定
My Book Duo内のバックアップデータにパスを指定
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 「ディスクまたはパーティション全体を復元する」を選択
「ディスクまたはパーティション全体を復元する」を選択
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 復元する項目は基本的に全部を選択
復元する項目は基本的に全部を選択
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 復元先のPC内ストレージが一度消去されることの確認で「OK」ボタンをを押す
復元先のPC内ストレージが一度消去されることの確認で「OK」ボタンをを押す
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 最終的な確認メッセージ
最終的な確認メッセージ
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 復元プロセスが始まる。所要時間はおよそフルバックアップ時と同じ程度
復元プロセスが始まる。所要時間はおよそフルバックアップ時と同じ程度
「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 完了のメッセージが表示されるまで電源を落としてはいけない。メッセージ確認後はメイン画面に戻るので、ウィンドウ右上の「×」ボタンを押して再起動すればOSが起動するはずだ
完了のメッセージが表示されるまで電源を落としてはいけない。メッセージ確認後はメイン画面に戻るので、ウィンドウ右上の「×」ボタンを押して再起動すればOSが起動するはずだ