DOS/V POWER REPORT 2021年春号 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2021年春号」の特別付録小冊子「ゼロから始める PC自作スタートガイド」を掲載する。
特別付録小冊子が付属するDOS/V POWER REPORT 2021年春号は全国書店、ネット通販にて発売中。小冊子のほか、知らずに損をしている「自作力強化テク21」、ゲームにも効果アリ「メモリOCで性能アップ」、見付けたら買っておきたい「クラス別 最強ビデオカードはこれだ!」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や人気漫画「わがままDIY」も掲載されている。
-スタンダードな構成の自作PCを作ってみよう-
ここからは、AMDの「Ryzen 5 5600X」をベースにしたスタンダードな構成のPCを、実際に組み立てるまでの手順を紹介する。メインパーツの組み込みでは「2番」や「No.2」という規格のドライバーが1本あればよい。SSDの組み込みでは、「1番」や「No.1」という規格のドライバーを利用する。
AMD Ryzen 5 5600X
6コア12スレッドに対応するCPU。動作クロックは3.7GHz。AM4を利用するRyzen 5000シリーズの中堅モデル MSI MEG B550 UNIFY
チップセットにAMD B550を搭載するマザーボード。強力な電源回路を搭載し、高性能なRyzenも安心して利用できる Corsair 4000D Airflow Tempered Glass
Extended-ATX PCケース CFD販売 W4U3200CM-8G
PC4-25600 DDR4 SDRAM 8GB×2枚 GIGABYTE AORUS GP-AG41TB
M.2 SSD(PCI Express 4.0 x4) 1TB ASUS TUF-RTX3070-O8G-GAMING
GPUにGeForce RTX 3070を搭載し、3基のファンを搭載する強力なGPUクーラーを装備するビデオカード Corsair RM750
80PLUS Gold 750W 電源ユニット サイズ 風魔 弐
12cmファン×2のサイドフローCPUクーラー
Step I CPUとCPUクーラーを取り付ける
CPUクーラーの箱からAM4向けの取り付け用部品を取り出して、ジャマにならない場所にまとめておこう (1)CPUクーラーのヒートシンク
(2)付属する12cm角ファン
(3)ファンを固定するファンクリップ
(4)Y字ケーブル
(5)AMD用ネジ
(6)マウンティングプレート
(7)スペーサ
2. CPUソケットのレバーを横にずらす
3. レバーを上に跳ね上げる
マザーボードのCPUソケットのCPU固定レバーを押しながら横にずらし、フックから外す するとレバーの固定が解除される。さらにレバーを上に跳ね上げた状態にしておこう 4. CPUをCPUソケットに挿す
5. CPUソケットのレバーをもとに戻す
CPUを正しい方向でCPUソケットに挿す。ピンが折れやすいので扱いには注意しよう 跳ね上げておいたCPUソケットのレバーをもとの場所に戻し、フックに引っかける CPUの裏側にある金色のマークと、CPUソケットにある白いシルクプリントを合わせるようにすると、正しい方向で組み込める 6. リテンションキットのネジを外す
7. リテンションキットを外す
リテンションキットの両端にある固定用のネジを、ドライバーを使って外そう ネジを外したらリテンションキットも外す。バックプレートはそのままにする 8. スペーサーを乗せる
9. マウンティングプレートを置く
CPUクーラーに付属するスペーサーを、穴が大きいほうをバックプレートのネジ穴に合わせて置く マウンティングプレートを、スペーサーの上に置く。傾いてしまうなら手で支えよう 10. プレートをネジ止めする
11. 2本のプレートを固定する
マウンティングプレートのAMD用固定穴にAMD用ネジを通し、バックプレートに固定する もう1本のマウンティングプレートも、同じようにしてバックプレートにネジ止めする マウンティングプレートのAMD用固定穴は二つあるが、内側の穴を利用する 12. CPUにグリスを塗る
13. ヒートシンクを固定する
CPUのヒートスプレッダ上に付属のグリスを塗り、薄くていねいに広げよう CPUクーラーのヒートシンクをCPUに乗せ、マウンティングプレートにネジ止めして固定する 14. ファンとクリップのサイズを確認する
15. ファンクリップを付ける
厚みのあるファンを中央に、薄いファンを外側に組み込む。ファンクリップも違うものを使うので注意しよう ファンを固定するためのネジ穴に、ファンクリップの両端を押し込む。この時点で風向も確認する 16. ヒートシンクにファンを挿し込む
17. ヒートシンクにクリップを引っかける
ファンクリップを若干外向きに開いた状態で、ヒートシンクの中央に厚いファンを挿し込む ヒートシンクの溝に、ファンクリップのフックを引っかけてファンを固定する。薄型ファンも同じようにして固定する 18. ファンケーブルをY字ケーブルに挿す
19. Y字ケーブルをマザーボードに挿す
2本のファンケーブルを、付属するY字ケーブルのファンコネクタに挿す さらにY字ケーブルをマザーボードのCPUファン用コネクタに挿せば、CPUクーラーの組み立ては終了だ Ryzen 5 5600Xの付属CPUクーラーを装着する
Ryzen 5 5600Xに付属する「Wraith Stealth Cooler」。マザーボードに付属するバックプレートを使って固定する Ryzen 5 5600Xは2021年3月時点のRyzen 5000シリーズでは唯一、「Wraith Stealth Cooler」というCPUクーラーが付属している。
ここではこの標準のCPUクーラーを取り付ける手順を紹介しよう。リテンションキットは利用せず、バックプレートにネジ止めするタイプだ。
リテンションキットのネジを外す
リテンションキットを外す
CPUソケットの近くにあるリテンションキットの固定用ネジを外す プラスチックのリテンションキットを外す。バックプレートはそのままにしておこう 付属のCPUクーラーをCPUの上に乗せ、バックプレートのネジ穴に固定する。グリスはCPU接触面に塗布済み マザーボードのファンコネクタに、CPUクーラーのファンケーブルを挿す
[Text by 竹内亮介]