パワレポ連動企画

ゼロから始めるPC自作スタートガイド ~ ビデオカード編 ~

DOS/V POWER REPORT 2021年春号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2021年春号」の特別付録小冊子「ゼロから始める PC自作スタートガイド」を掲載する。

 特別付録小冊子が付属するDOS/V POWER REPORT 2021年春号は全国書店、ネット通販にて発売中。小冊子のほか、知らずに損をしている「自作力強化テク21」、ゲームにも効果アリ「メモリOCで性能アップ」、見付けたら買っておきたい「クラス別 最強ビデオカードはこれだ!」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や人気漫画「わがままDIY」も掲載されている。


-パーツ選びに必須の知識-


ビデオカード

役割

・高い3D性能でゲームを快適にプレイする

・GPUで動画エンコードを高速化する

・複数のディスプレイへ映像を出力する

 ビデオカードはディスプレイに映像を表示するためのパーツだ。高い3D性能を持つものが多く、主にゲームを快適にプレイするために利用される。性能を決定付けるのは搭載GPUで、上位モデルになるほど高いフレームレートでゲームを描画したり、4Kなど高解像度でも快適にゲームを楽しめるようになる。

 このほか、複数のディスプレイに対して出力できる機能もあり、マルチディスプレイ環境を作る場合に利用されることも。GPUをゲーム以外に活用する機能も増えており、代表的なのはCPUに負荷をかけることなく動画をエンコードする機能。NVIDIAのGeForce、AMDのRadeonどちらもほとんどのGPUに搭載されている。これにより、動画編集やゲーム実況などを行ないやすくなる。

GPUはSP数とブーストクロックに注目せよ

 GPUは、SP(Streaming Processor)と呼ばれる小さなコアを多数内蔵した構造となっており、この数とブーストクロックの高さが性能に大きく影響する。

 とくにブーストクロックはビデオカードごとに異なり、複数のファンや大型ヒートシンクの搭載でより高クロックでの動作を実現している製品も多い。

(1)GPU
大きな数字が付けられたものほど性能が高くなるのが基本。RTX 30シリーズならRTX 3090が最上位だ

(2)SP数   性能を決める重要なポイント
GPU内部の小さなコアのことで、この数が多いほど基本的には高性能になるが、その分消費電力も大きくなる

(3)ブーストクロック
GPUの最大動作クロックの目安。GPU温度に余裕があれば、これ以上のクロックで動作することも多い

(4)メモリの種類
現在はGDDR6が主流だが、RTX 3090/3080では、より高速なデータ転送が可能なGDDR6Xが採用されている

(5)メモリ容量   8GB以上を求めるゲームも
高解像度でのプレイに8GB以上のビデオメモリ搭載を推奨するゲームも登場するなど、求められる容量は増えつつある

(6)カード電力
カード全体の消費電力の目安。TGP(Total Graphics Power)やBoard Powerと呼ばれることもある

GPUのグレードを知る

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軽量級・重量級ゲームで性能を見る

 ビデオカードを選ぶ際に重要と言えるのが実ゲームでの性能だろう。ここでは、軽めのFPS「Apex Legends」と高い性能を求めるアクションRPG「Horizon Zero Dawn」での平均フレームレート(1秒間に描画可能なコマ数)をチェックする。通常の液晶ディスプレイでプレイする場合は平均60fpsに届いているかが快適度の目安だ。

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【検証環境】

CPU:AMD Ryzen 9 5950X(16コア32スレッド)
マザーボード:GIGA-BYTE X570 AORUS MASTER(rev. 1.0)(AMD X570)
メモリ:G.Skill F4-3200C16D-32GTZRX(PC4-25600 DDR4 SDRAM 8GB×2)×2
SSD:GIGA-BYTE GP-ASM2NE6200TTTD[M.2(PCI Express 4.0 x4)、2TB]
OS:Windows 10 Pro 64bit版
Apex Legends:射撃訓練場で定の動作をした際のフレームレートを「CapFrameX」で計測
Horizon Zero Dawn:画質“最高”設定で内蔵ベンチマーク機能を利用して計測

用途で選べばこのモデル!

ASUSTeK Computer
ASUS ROG-STRIX-RTX3080-O10G-GAMING

実売価格:130,000円前後(本誌発売時点)

レイトレを存分に楽しみたいなら
RTX 3080/GDDR6X/8ピン×3/OC/長さ 31.85cm

レイトレーシングの美しい映像を高解像度で楽しみたいならRTX 3080搭載カードを選びたい。これは3連ファンの高冷却タイプだ

ASRock
Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC

実売価格:115,000円前後(本誌発売時点)

ビデオメモリ量&性能重視なら
RX 6800 XT/GDDR6/8ピン×3/OC/長さ 33cm

高い基本性能に加え、16GBもの大容量ビデオメモリはゲームだけではなく、動画編集などクリエイティブな用途でも活躍できる

【問い合わせ先】

ASRock:ASR_Japan_Marketing@asrock.com.tw/http://www.asrock.com/
ASUSTeK Computer:info@tekwind.co.jp(テックウインド)/http://www.asus.com/jp/

[Text by 芹澤正芳]