パワレポ連動企画
ゼロから始めるPC自作スタートガイド ~ PCケース編 ~
2021年5月14日 00:05
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2021年春号」の特別付録小冊子「ゼロから始める PC自作スタートガイド」を掲載する。
特別付録小冊子が付属するDOS/V POWER REPORT 2021年春号は全国書店、ネット通販にて発売中。小冊子のほか、知らずに損をしている「自作力強化テク21」、ゲームにも効果アリ「メモリOCで性能アップ」、見付けたら買っておきたい「クラス別 最強ビデオカードはこれだ!」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や人気漫画「わがままDIY」も掲載されている。
-パーツ選びに必須の知識-
PCケース
PCケースは、マザーボードやビデオカードなどの各種パーツ類をきちんと固定するために利用する。パーツをPCケースに収納・固定することで、完成したPCの設置や移動などが容易になり、各パーツを保護し故障や破損などのトラブルを未然に防ぐことが可能となる。
また各部に装着したケースファンを利用し、各パーツの冷却を強化する役割もになっている。最近は動作中の温度が低ければ低いほど性能が高くなるCPUやビデオカードが登場しており、そうしたパーツの性能を引き出したいなら多数のファンを搭載するPCケースを選びたい。
スペックの見方を覚えよう
PCケースのスペックは、組み込めるパーツのサイズや数を端的に示している。PCケースが対応するサイズ以上のビデオカードやCPUクーラーは、物理的に干渉するので組み込めないし、ストレージも拡張ベイの数に合わせて選ぶ必要がある。
そのためPCケースを選ぶ場合は、組み込みたいパーツのスペックも合わせて確認しよう。
(1)対応フォームファクター
マザーボードのフォームファクターに対応しており、ATX対応PCケースにはATXサイズまでのマザーボードを組み込める。ATXよりも大きめなマザーボードを組み込める「ExtendedATX対応」モデルや、より小型の「microATX対応」、「Mini-ITX対応」モデルもある
(2)ベイ
5インチベイ用の光学ドライブや3.5インチシャドーベイ用の3.5インチHDD、2.5インチシャドーベイ用の2.5インチSSD/HDDを組み込める台数を示す
(3)標準搭載ファン
PCケースが標準で搭載するファンの数やサイズを示す。このほか「搭載可能ファン数」というスペックからは、PCケースに組み込めるファンの最大数やサイズが分かる
(4)搭載可能ビデオカードの長さ ゲームPCを作りたいなら要チェック
PCケースに組み込めるビデオカードの長さを示す。この数字が大きければ大きいほど、大型のビデオカードが利用できる。36cmなら長さ36cmまでのビデオカードを組み込める
(5)搭載可能なCPUクーラーの高さ 大型CPUクーラーを使うなら要確認
PCケースに組み込めるCPUクーラーの高さを示す。このスペックが大きければ大きいほど、大型で高性能な空冷型CPUクーラーが利用できる。17cmなら、高さが17cmまでのCPUクーラーが組み込める
(6)搭載可能なラジエータのサイズ 水冷クーラーを組み込みたいなら重要
水冷用のラジエータの対応サイズや、ケース内のどこに組み込めるかを示す。36cmクラスであれば、12cm角ファンを3基利用するタイプのラジエータまで組み込める
用途で選べばこのモデル!
■ Corsair Gaming
4000D Airflow Tempered Glass
実売価格:12,000円前後(本誌発売時点)
前面パネルや天板など、さまざまな場所に外気を取り込みやすくするメッシュ構造を採用するミドルタワーケース。
ケーブル整理や組み込みをしやすくする機能を多数備えており、自作初心者に向く。
■ Fractal Design
Define 7 Compact Black Tempered Glass
実売価格:17,000円前後(本誌発売時点)
標準では密閉性の高い構造ながら、ファンを追加して冷却性能を強化できるバランス型のミドルタワーケース。
天板やドライブベイなどが着脱可能で、組み込むパーツに合わせて内部構造を変更できる。
[Text by 竹内亮介]