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PCパーツ各社に聞く「今年の意気込み」と「去年の売れ筋」【2020年版/前編】
AMD、ASRock、ASUS、CFD販売、CORSAIRの5社
2020年1月1日 00:00
新年明けましておめでとうございます。
新年といえば去年の振り返りと今年の展望。「メーカーから見た去年の売れ筋パーツ」や「今年の意気込み」が気になる人も多いはず。
そこで今回、PCパーツやBTOメーカー各社に「2019年にヒットした製品」や「2020年の意気込み」をお伺いし、お寄せいただいたコメントをそのまま掲載しました。
掲載メーカーは計15社。各社が力を入れている、そして今後入れていくポイントや今年の意気込みなど、なかなか興味深いコメントもあったりします。掲載順はブランド名50音順ですので、気になるメーカーがある方はそこを、全部読みたい方は頭からどうぞ。
PCパーツ各社に聞く「今年の意気込み」と「去年の売れ筋」(2020年頭版) |
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【前編】AMD、ASRock、ASUS、CFD販売、CORSAIR |
【中編】Crucial、EIZO、GIGABYTE、MSI、Synology |
【後編】Western Digital、ツクモ、ドスパラ、マウスコンピューター、パソコン工房 |
AMD
日本AMD株式会社 ジャパンマーケティング本部 マーケティングスペシャリスト 佐藤美明氏
●2019年にヒットした製品を教えてください
それは、第3世代RYZENシリーズです。
2017年登場の初代RYZENは市場に大きな一石を投じ、世界中でPC市場が盛り上がりました。翌年登場の第2世代も確実にシェアを伸ばし、海外ではシェアが逆転する地域も出始めます。
そして、2019年に登場した第3世代RYZENは、競合他社にはない7nm技術やPCIe4.0など最先端技術を惜しげもなく投入、シングルスレッド性能も大きく向上し、さらなるマルチコア化でとうとうメインストリームで16コア32スレッドを実現、日本でもCPU販売シェアでAMDが1位を記録するまでなりました。
RYZENにより競争が生まれ、最先端技術を身近に感じられ、そして単純に「速い」ということで、みなさんに自作PCの世界もまだまだ楽しめると思ってもらえた、ことだと思っています。
●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?
RYZEN ThreadripperとRADEON RX5000シリーズです。
RYZEN Threadripperも第3世代に突入し、7nm技術など最先端技術の投入で2020年には64コア128スレッドという、競合他社ではサーバーレベルの性能を一般ユーザーが入手可能になります。そして競合にはないPCIe4.0対応などCPUだけでなくプラットフォーム全体で高性能を実現でき、パラダイムシフトを起こせる製品となっています。
RADEON RX5000シリーズは一新したアーキテクチャを実装、2019年7月登場のRX5700シリーズが好評で世界的にRADEONのシェア向上の原動力となっています。2020年はさらにシリーズ拡充を予定しており、新世代のRADEONの動向は目が離せないものとなっています。
●2020年の意気込みを教えて下さい
2020年もAMDは止まりません。
RYZENシリーズもRADEONシリーズもアーキテクチャの改良を加え続け、続々と新しい製品を投入していきます。そして、テクノロジーリーダーだけでなく、市場のリーダーとしてPC市場を活気づけていきます。
2020年はあらゆる分野でAMD製品を目にすることになると思います。みなさんの自宅だけでなく、ゲーミング、コンテンツ制作、ビジネスなど、AMD製品を使用することで加速できるでしょう。ぜひ2020年も楽しみにしていてください!
●読者に一言どうぞ
みなさんには感謝しかありません。
一時期AMDは市場が納得する製品を出せず、苦しい時期が続きました。その間も行動や気持ちでAMDを支え続けてくれた方が日本にもたくさんいます。そのおかげでRYZENを生み出せ、日本でも販売シェア1位を取るまでになり、RADEONも復調のきざしを見せています。そして自作PCだけでなく完成品PCの市場でもAMD搭載製品が売れ筋に多く見られるようになりました。ようやく恩返しができたと思います。
今後もみなさんが喜ばれるような製品を投入し続けます。ぜひ応援お願いします!
ASRock
ASRock Incorporation Jappan PR & Marketing 木戸田徹氏
●2019年にヒットした製品を教えてください
2019年のヒット製品は何といっても日本ユーザーの意見を反映させ製品化された「Steel legend」シリーズですね。
ミドルレンジのモデルでありながら耐久性・コストパフォーマンス・デザインを徹底的に追求し、2月に発売開始となったB450 Steel legendは第3世代Ryzenの人気とも重なり、皆様からのご支持を得ることができました。
「Taichi」シリーズを筆頭に、「Phantom Gaming」「Extreme」「PRO」シリーズに加えて今後は「Steel legend」もASRockの定番シリーズとなるでしょう。
●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?
「Steel legend」と同じく、小型ベアボーンの「DeskMini」も大きな反響を呼びましたが、ASRockのグラフィックスカードにも注目していただきたいです。
2018年にRadeon Phantom gamingシリーズを発売し、2019年はRadeon RX 5700の発売からラインナップに品質とデザイン性に優れた「Taichi」シリーズ、コストパフォーマンスに優れた「Challenger」シリーズが追加されました。
目的や用途にシリーズが明確に分かれているので、ぜひマザーボードと同様に皆様に使っていただけると嬉しいです。
●2020年の意気込みを教えて下さい
Steel legendやDeskMiniの販売だけでなく、ASRockでは一早くWiFi-6をマザーボードに採用し、積極的なThunderbolt 3対応モデルの展開や限定生産の完全水冷モデル「AQUA」など様々なチャレンジを行ってきました。
2020年も積極的にユーザー様の声を聞き入れて、より良い製品、より求められる機能を提供できるよう、様々なことに取り組んでいきたいと思います。
●読者に一言どうぞ
2019年も大変お世話になりました。様々なキャンペーンの開催やイベントに参加させていただいく中で、ASRockファンユーザーであるASRockerが増えたと感じる1年でした。
日本ではASRock製品よりも人気(?)の原口が担当するTwitterや、イベント、動画配信などで2020年も皆様と一緒に自作を楽しんでいけたらと思っています。
引き続き応援のほどよろしくお願いします!
ASUS
ASUS JAPAN株式会社 プロダクトマネージメント部 プロダクトマネージャー 佐藤 明氏
●2019年にヒットした製品を教えてください
2019年7月のAMD第3世代Ryzen発売以降、市場の動きが急激に変動し、CPUパフォーマンスに最適な製品の実績が好調でした。
その中でも耐久性を重視したゲーマー向けマザーボードである「TUF GAMING X570-PLUS GAMING」、また、NVIDIAのG-SYNC compatibleによりコストパフォーマンスに優れた高リフレッシュレートかつ高速応答速度の製品の成長が著しく、特にゲーマー向けの液晶ディスプレイ「VG258QR」、これら2製品の人気がありました。
●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?
発売以降、続々対応製品が増えているWi-Fi 6対応の無線ルーター製品にご注目ください。トライバンド(4,804+4,804+1,148Mbps)と2.5G LANポート搭載の「ROG Rapture GT-AX11000」や小型でハイパワーのトライバンド(4,804+867+400 Mbps)の「RT-AX92U」など、これらの製品は最新技術に加え、メッシュネットワーク構築向けの弊社独自機能「AiMesh」にも対応しているため、将来的に新しい無線ルーターを購入した際にも、無駄なく既存のメッシュネットワークに組み込むことで、Wi-Fiのエリアカバー率を向上させることが出来ます。
●2020年の意気込みを教えて下さい
2019年から新たな製品として、PCケース、電源ユニット、一体型水冷CPUクーラーなどが追加され、より一層自作PCにおいて、ASUSの選択肢が増えました。
また、ゲーミングデバイスやゲーマー向けの液晶ディスプレイのラインナップも追加され、弊社製品に触れる機会がPCだけではなく、コンシューマーゲーム機から弊社を知った方も多くいらっしゃると思います。2020年においてはさらに多くの方に「ASUS」を知って頂くとともに、ユーザーの皆さまの要望に応える製品をお届けできるよう努力いたします。
●読者に一言どうぞ
2020年も引き続き革新的な自作パーツ、周辺機器続々登場予定です!情報発信の場も続々増やすよう努めてまいりますので、AKIBA PC Hotline!の読者の皆様もご期待ください。Twitter(@ASUSROGJP)やYouTubeチャンネルも是非御覧ください!
シー・エフ・デー販売株式会社
事業推進部コンポーネントマーケティンググループ ご担当者
●2019年にヒットした製品を教えてください
2019年は何といってもSSDです!最新コントローラやインターフェースを各種採用したCFD Gamingの"MG4VT"、"PG3VNF"シリーズが注目されヒットしました。 特にPCIe Gen4対応の"PG3VNF"はAMD様や各M/Bメーカー様の厚いご支援・ご協力を頂きユーザーの皆様にもご注目いただいてヒットに繋がりました。 さらに、5月より発売を開始したメモリモジュールのCFD SelectionのCrucial DDR4-3200(Native) 16GBキットがAMD様の新プラットフォームX570の発売でスマッシュヒットしました。 SSD/メモリともにハイエンドからローエンドにかけて幅広いユーザー層にご支持頂いた1年だと思います。
●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?
CFD Gamingシリーズに新たに加わったメモリの"CX1","HX1"シリーズにも注目してください。 CX1はDDR4-2666とDDR4-3200、HX1はDDR4-3600とDDR4-4133のラインアップ展開となっています。 チタンカラーを主としたヒートシンクと選別DRAMチップを搭載したOCメモリ製品で、コストパフォーマンスに優れたモデルを目指して製品化しています。
●2020年の意気込みを教えて下さい
国内ブランドとしてユーザーの皆様に今以上に安心してご購入いただける製品を目指します。 また、メモリもSSDもCFD製品を使ってます。と皆様に選んでいただけるように今後とも最新製品や製品の強み、テクノロジーなどの情報提供をいち早くお届けできるよう尽力してまいります。
●読者に一言どうぞ
たくさんのユーザー・ファンの皆様に製品を愛用していただき、当社製品を応援頂いて大変感謝しております。 今後とも皆様に喜んでもらい、注目いただけるような製品をご提供させていただけたらと考えております。 皆様、是非とも、応援をよろしくお願いいたします。
CORSAIR
CORSAIR マーケティング ご担当者
●2019年にヒットした製品を教えてください
2019年はメモリ価格が下がったことと、CPUの高性能化が進んだことを受けて、PC4-21300(DDR4-2666)規格のロープロファイルDIMMであるVengeance LPX Series CMK16GX4M2A2666C16(8GB×2)をご購入される方が多く、高い評価もいただきました。
●そのほかに注目して欲しい製品はありますか?
野良連合など、多くのプロゲーマーにご愛用いただいている定番ゲーミングキーボードK65 RGB RAPIDFIREは、すでに発売から3年以上経っていますが、Cherry MX Speed軸を採用することによる応答性のよさや、10キーレスのサイズ感などで、いまも高い人気をいただいています。
●2020年の意気込みを教えて下さい
CORSAIRは、製品のみならず、Rainbow Six Seigeのプロリーグへの協賛など、より積極的にゲーミング市場へ関わっていきます。また、ゲーミング製品のポートフォリオも拡大し、日本のお客様にもご満足いただける製品を開発していきます。
●読者に一言どうぞ
いつもCORSAIR製品をご愛顧いただきありがとうございます。ゲーミングだけでなく、DIY製品の充実を図り、みなさまのPCライフを快適にできるよう、今年もまい進してまいります。