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将来の拡張も安心な高コスパマザーボード!ASRock「Z790 Steel Legend WiFi」【不要な出費を抑えたい人のためのお宝マザーボード8選】①

DOS/V POWER REPORT 2023年春号の記事を丸ごと掲載!

将来の拡張も安心な高コスパマザーボード

ASRock Z790 Steel Legend WiFi 実売価格:49,000円前後
拡張スロット:PCI-E 5.0 x16×1、PCI-E 4.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x2(x16形状)×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 5.0x4接続)×1※、M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×4、SATA 3.0×8、USB 20Gbps(Type-C)×1、USB 10Gbps×1、USB 10Gbps(Type-C)×1、USB 5Gbps×12、DP×1、HDMI 2.1×1●LAN:2.5GBASE-T×1●無線LAN:Wi-Fi 6E※M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×1と排他利用

 なるべく予算は抑えたいが、オーバークロックも含め幅広い用途に対応し、できるだけ長く使えるマザーボードが欲しい。そういうわがままな要望に応えてくれるのが、この「Z790 Steel Legend WiFi」だ。

 OCに対応するには電源部がきっちりと作られていることが重要。その点、本機は60A対応のSPSを採用した16+1+1フェーズ構成のVRMを搭載しており、CPUを限界まで攻めるというようなOCでなければ十分楽しめる。

 高性能な電源回路を搭載するので、下で解説しているとおり最上位クラスのCore i9-13900Kの動作も非常に安定している。OCに興味はないが、高性能なメニーコアCPUを安定して動かしたいという人にも本機は適している。

USB 10Gbpsポート2基(1基はType-C)に加えUSB 5Gbpsポートを8基装備するなどインターフェースが充実している

 長く使うことを考えた場合、最新機能への対応も重要だ。PCI Express 5.0 x16スロットに加え、PCI Express 5.0 x4対応のM.2スロットを装備するなど、その点も本機は抜かりない。フロント用のUSB 20GbpsのType-Cヘッダ、2.5Gの有線LANと最新のWi-Fi 6Eをサポートするネットワーク機能なども万全だ。

 そのほか、VRMやM.2スロットの冷却対策がきっちりとされている点や、拡張スロットが金属補強されている点なども、長く使うことを考えた場合には魅力的だ。

ライバルと比較

 表は5万円前後の各社Z790マザーボードとスペックを比較したもの。VRMは1フェーズあたりの最大電流量が異なるが、CPUを限界までOCしたいというのでなければ全機種十分過ぎるほどの装備だ。そのほかのスペックも似ているが、本機のみPCI Express 5.0 x4対応M.2スロットを装備する

※PCI-E=PCI Express、SATA=Serial ATA、DP=DisplayPort、USBのポート数はピンヘッダ含む、USBポートのコネクタ形状を明記していないものはType-Aまたはピンヘッダ
①ここのSocket 1 M.2スロットに6GHz帯をサポートするWi-Fi 6E対応モジュールが搭載されている
②VRMは60A対応のSPSを採用した16+1+1フェーズ構成で、24コアのCore i9-13900Kの動作も安心な仕様。
OCCTで高負荷をかけても、動作クロックは非常に安定していた
③ビデオカードを支える「グラフィックカードホルダー」が付属する。拡張スロットに負担がかかる重量のある大型ビデオカードの使用も安心だ
④CPUソケット近くにある2基のM.2スロットは、右側がPCI Express 5.0 x4対応、左側がPCI Express 4.0 x4対応。どちらか一方しか使用できない点に注意
Windowsインストール後、自動で「Auto Driver Installer」が起動する。各種ドライバ類は、このユーティリティを使用してネットから最新のものをダウンロードできるので非常に便利だ

前世代モデルと比較

Z690 Steel Legend WiFi 6E/D5
前世代のZ690チップセット搭載モデルもまだ発売されており、本機よりも低価格だ。どちらがお買い得か仕様を詳細に比較してみよう
本機が前世代のZ690 Steel Legend WiFi 6E/D5より勝っているのは、VRMの仕様とPCI Express 5.0 x4対応のM.2スロットを装備する点。そのほかの仕様は拡張スロットの構成以外大差ない。価格差は約1万3,000円と大きい。上記の点がそれだけの出費に見合うかどうかが判断の分かれ目となる。長く使うのであればサポート面なども含め本機をお勧めするが、2、3年でマザーボードを買い替えるつもりならZ690 Steel Legend WiFi 6E/D5を選択するのもアリだ

[TEXT:滝 伸次]

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