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3万円台最強クラスの高コスパSocket AM5マザー!MSI「MAG B650 TOMAHAWK WIFI」【不要な出費を抑えたい人のためのお宝マザーボード8選】⑦

DOS/V POWER REPORT 2023年春号の記事を丸ごと掲載!

3万円台最強クラスの高コスパSocket AM5マザー

Micro-Star International MAG B650 TOMAHAWK WIFI 実売価格:35,000円前後
拡張スロット:PCI-E 4.0 x16×1、PCI-E 4.0 x2(x16形状)×1、PCI-E 3.0 x1×1●主なインターフェース:M.2(PCI-E 4.0 x4接続)×3、SATA 3.0×6、USB 20Gbps(Type-C)×1、USB 10Gbps×3、USB 10Gbps(Type-C)×1、USB 5Gbps×6、DP×1、HDMI 2.1×1●LAN:2.5GBASE-T×1●無線LAN:Wi-Fi 6E

 PCI Express 5.0 x16スロットもPCI Express 5.0 x4対応M.2スロットも、今のところ対応製品はごくわずか。そうした先進機能よりも、即戦力な機能が充実して、少しでも低価格なSocket AM5マザーボードが欲しい。「MAG B650 TOMAHAWK WIFI」は、そんな方にお勧めしたい1枚だ。

 実売で3万5,000円と比較的低価格ながら、80A対応SPSを採用した14+2+1フェーズ構成のVRMを搭載するなど高品質仕様な点が魅力だ。右ページで解説しているとおり、冷却対策も万全で、16コアのRyzen 9も問題なく運用できる。

USB 20Gbps(Type-C)1基に加えUSB 10Gbpsポートを3基、USB 5Gbpsポートを4基搭載するなどUSB端子が豊富

 価格を抑えたモデルではあるがインターフェースは必要なものが不足なく揃えられている。M.2スロットはPCI Express 5.0には対応しないが、PCI Express 4.0 x4対応のものを3基サポートする。USBポートもUSB 20Gbps(Type-C)に加え、USB 10Gbpsポートを4基(うち1基はフロント用Type-C)サポートするなど十分と言えるものだ。

 ネットワーク機能やサウンド機能も抜かりない。有線L A Nは2.5G対応。無線LANは6GHz帯を使って快適な通信を行なうことができるWi-Fi 6Eをサポートしている。オーディオコーデックにはRealtekの高音質ハイグレードモデルの「ALC4080」が採用されている。

 全体的に隙がなく、まさに高コスパと言うにふさわしい製品だ。

ライバルと比較

 3万円台で購入できるB650搭載Socket AM5マザーボードを比較してみる。どの機種もVRMは十分な仕様だが、本機は1クラス上と言えるものだ。さらにPCI Express 4.0 x4対応M.2スロットを3基装備するなど拡張機能も十分。PCI Express 5.0 x4対応M.2スロットが不要であれば買い得だ

※PCI-E=PCI Express、SATA=Serial ATA、DP=DisplayPort、USBのポート数はピンヘッダ含む、USBポートのコネクタ形状を明記していないものはType-Aまたはピンヘッダ
①VRMには大型のヒートシンクを装備する。Ryzen 9 7950XでOCCTを10分実行してもVRMの温度は49.5℃までしか上昇しなかったので冷却性能は十分と言える ②10Gbps対応のフロント用USB Type-Cヘッダを装備している
VRMは80A対応SPSを採用した14+2+1構成。
16コアのRyzen 9 7950XでOCCTを実行してみたが、動作クロックは安定しており大きく変動することはなかった
③すべてのM.2スロットにネジを使わずにSSDをクリップ止めできる「EZ M.2 Clip」機構が採用されており、SSDの着脱が非常にやりやすい
Wi-Fi 6EとBluetooth v5.2をサポートする対応Wi-Fiモジュールはバックパネル部に搭載されており、付属のアンテナはそこに直接接続する
UEFIが破損しても、「Flash BIOS」機能を利用してUSBメモリからUEFIを復旧できる。専用スイッチはバックパネルに装備されている

上位モデルと比較

MPG B650 EDGE WIFI
MSIのB650マザーボードには本機よりも8,000円ほど高い「MPG B650 EDGE WIFI」もある。ここではその違いを確認してみる
MPG B650 EDGE WIFIはPCI Express 5.0 x4対応M.2スロットをサポート、すべてのM.2スロットにヒートシンクが装備されている(本機は3基中2基のみ)。その点を除けば、あとはヒートシンクのカラーリングが違うくらい。PCI Express 5.0 x4対応M.2スロットが必要なければ本機はかなりかなり魅力的だ

[TEXT:滝 伸次]

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