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アキバの2021年10大ニュース投票結果発表、首位は「ビデオカードの品薄と価格高騰」

 読者に投票していただいた「アキバの2021年10大ニュース」の結果をここで発表しよう。

 投票受付期間:12月9日~12月19日
 総有効投票数:7,380票 (1,778人)

1位は ビデオカードが極度の品薄になり価格も高騰、一時は店頭から在庫が無くなる事態に (1,216票)

 1位はビデオカードが極度の品薄になり、価格が高騰したニュース。

 ビデオカードは年明け早々、一部でマイニングブームが再燃したことでミドルクラス以上のモデルを中心に品薄傾向に。その後、半導体不足などによるビデオカードの供給遅延や需要急増もあって品薄感は一気に加速。それに伴い仕入れ価格は高騰していき、入荷するたびに店頭価格が上がっていくという事態にまで陥った。

品薄のために入荷日が未定とアナウンス
ドスパラ秋葉原本店の1月21日時点の価格
ドスパラ秋葉原本店の2月11日時点の価格

 各ショップはこの事態に対して、購入制限を設けるなどしたが、入荷してもすぐに売り切れてしまうという状況は変わらず、一時は「棚に売るものが無い」「ビデオカードコーナーを縮小して別のPCパーツを並べざるを得ない」という事態にまで発展。品薄に歯止めがかからなかった。

品薄のため購入制限を設ける
ビデオカードの商品棚に売るものが無い状況に
SOLD OUTのPOPばかりに

 また、品薄の影響は中古品ビデオカード市場にも影響。新品が無いため中古品の売り上げが伸び、在庫不足を埋めるためか各ショップではビデオカードの高額買取キャンペーンが実施され、買取金額が購入時の価格に近いレベルにまで上昇するという異例の事態になった。

ビデオカードの買い替えキャンペーンや高額買取が実施

 その後は旧世代ビデオカードの再投入やマイニング性能を落とした「LHR(Lite Hash Late)」版GeForce RTXシリーズの登場などにより状況は変化。入荷が不安定な状況は続いているものの、店頭の在庫状況は落ち着いてきている。一方、ビデオカードの価格は、年末時点でもミドルレンジのGeForce RTX 3060が6万円~7万円台など、高値が続いており、以前の価格帯に戻る兆しは見えていない。

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 2位以降のランキングは以下のとおり。Intelの第12世代Coreプロサッサー「Alder Lake-S」やWindows 11、DDR5メモリの発売、2021年も飲食店やホビーショップの閉店が続くなど、話題の多い1年だった。

順位ニュース/解説
2位
(943票)
Intelの第12世代Coreプロセッサー「Alder Lake-S」が登場、Z690チップセットマザーも多数発売
(マザーボードは新型CPUソケット「LGA1700」を採用し、DDR5メモリやPCIe 5.0に対応)
3位
(737票)
Windows 11が登場、DSP版は発売イベントもなく静かな船出
(コロナ禍の影響もあり大々的なプロモーションは実施されず)
4位
(648票)
DDR5メモリが発売、ただし在庫は品薄傾向
(7年ぶりの新規格、ECCをDRAM上で実現する「オンダイECC」を実装)
5位
(562票)
2021年も飲食店やホビーショップの閉店が続く、空き店舗が急増
(新たにオープンするショップはあるものの、街にはシャッターが閉まったままの店舗が目立つ)
6位
(425票)
Zen 3コア採用のAMD製APU「Ryzen 5000G」シリーズがデビュー
(GPUに「Radeon Graphics」を搭載)
7位
(400票)
マイニングブームが一部で再燃、NVIDIAはマイニング対策を行った“LHR版”GeForceを発売
(店頭では購入制限を設けるショップも)
8位
(372票)
自作通り周辺に大きな動き。「東京角田ビル」の解体工事が始まり、東映ランドは閉店
(東京角田ビルは中央通りにも面する大型のビル)
9位
(312票)
AMDから最大64コアの「Ryzen Threadripper PRO」が登場
(CPUソケットは新型の「sWRX8」、DDR4メモリのチャネル数とPCIeレーン数を強化))
10位
(278票)
“ストレージマイニング”需要で大容量HDDが一時品薄に
(8TB以上の高速タイプや高耐久モデルが人気)
11位
(194票)
NVMe SSDと2.5インチSATA SSDの価格差が大幅に縮まる、最安値クラスのモデルはほぼ同レンジに
(特価品や低価格品なら価格差を意識することのないレベルに)
12位
(193票)
3.5インチHDDが過去最大容量の20TBに到達、Seagateの「ST20000NE000」が登場
(NAS向けの「IronWolf Pro」、記録方式はCMRを採用)
13位
(163票)
総額表示の義務づけで店頭POPの価格が“税込表記”に統一
(税込価格を大きくしたり、赤色で目立つように表記)
14位
(116票)
新型コロナウイルス感染症関連の施設や検査キットが秋葉原にも登場
(PCR検査センターのオープンや中和抗体検査キット販売など)
15位
(106票)
ヒートシンク付きPCIe 4.0対応SSDが急増、PlayStation 5需要で人気に
(PS5にそのまま装着できる手軽さがウリ)
16位
(104票)
新世代ミドルクラスGPU「GeForce RTX 3060」が発売、さらに上位のRTX 3080/3070はリフレッシュした「Ti」が登場
(Ampereアーキテクチャ採用モデルのラインアップが拡充)
17位
(90票)
PlayStation 5対応をうたう4K/144対応のゲーミングモニターが発売
(HDMI 2.1ポート搭載でハイリフレッシュレート表示に対応)
18位
(78票)
ゲーム機風の小型モバイルPCがひそかなブーム、専門店もオープン
(Core i7やRyzen 7搭載で“AAAタイトル”のゲームもスムーズに動作)
19位
(75票)
永続ライセンスの「Microsoft Office 2021」が発売
(対応OSはWindows 11またはWindows 10)
20位
(66票)
ミドルハイクラスのGPU「Radeon RX 6700 XT」が発売、下位には新型のRadeon RX 6600XT/6600を投入
(RDNA 2アーキテクチャを採用したPCゲーム向けGPU)
20位
(66票)
Western Digitalのコンシューマ向け8TB HDD「WD Blue WD80EAZZ」が発売
(廉価8TB HDDの新たな選択肢)
22位
(59票)
60%サイズなどのコンパクトなゲーミングキーボードが流行りに
(マウスの可動範囲を大きく取れるのが魅力)
23位
(58票)
Intelからは第11世代Coreプロセッサー「Rocket Lake-S」も発売、チップセットはZ590にリフレッシュ
(マザーボードは前世代と同じ「LGA1200」ソケット、新たにPCIe 4.0に対応)
24位
(48票)
Noctuaのファンレス大型CPUクーラー「NH-P1」がデビュー
(久々の大型ファンレスモデル、Core i9-11900Kにも対応)
25位
(7票)
FSPのリダンダントATX電源「Twins PRO 700W」が発売、電源モジュールを着脱可能
(ホットスワップ対応で、動作中もモジュールの交換OK)
その他(64票)