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CPUクーラーは水冷だけじゃない!真夏の空冷CPUクーラーセレクション【性能アップのカギは冷却にあり!冷却最前線⑤】
DOS/V POWER REPORT 2023年夏号の記事を丸ごと掲載!
2023年12月20日 08:05
CPUクーラーは水冷だけじゃない!真夏の空冷CPUクーラーセレクション
CPUのメニーコア化や高クロック化の影響で簡易水冷クーラーの勢いが強いが、空冷クーラーももちろんまだまだ現役。ここではエントリーからハイエンドまでこの夏注目の製品を紹介していこう。
水冷クーラーに対する空冷クーラーのメリットだが、大きく三つある。一つ目は静音性が高いこと。水冷クーラーはファンだけでなくポンプも搭載するためどうしても動作音が増えてしまう。また、フィンピッチが細かいラジエータに風を通すために、風量や静圧がより必要で、そのため高回転ファンが搭載されがち。二つ目は耐久性。ファンの寿命こそあるが、ポンプやホースがない分水漏れの心配がなく、巻き込み事故も起こりにくい。三つ目は価格の低さ。エントリーモデルは2,000円台からあるので手に取りやすい。絶対的な冷却性能では大型ラジエータを搭載するハイエンド水冷の後塵を拝するが、24cmクラスの水冷となら十分勝負になる冷却力を誇るので、冷却性能は十分と言える。
Core i5やRyzen 5までのミドルレンジCPUで手軽に性能・静音性アップを体感したい場合は、12cm角以上のファンを1基搭載したサイドフロー型がオススメ。3,000円~ 4,000円前後で手を出しやすく、設定しだいで Core i7やRyzen 7まで対応可能なのでコストパフォーマンスは抜群だ。なお、前述のように1万円超クラスのハイエンド空冷クーラーは水冷と張り合える冷却性能を誇るが、その巨大さゆえ取り付けが水冷以上に難しくなってくる場合がある。ほかのパーツやケースの側板に干渉しないよう注意したい。
エントリー帯では並ぶ者なし コスパの王者
サイズ虎徹シリーズの独壇場だったエントリー帯を奪取したDeep Coolの自信作。12cm角ファンを1基搭載するオーソドックスなサイドフロー型クーラーだが、付属ファンの風量と静圧のバランスがよく、小ぶりなヒートシンクながらクラス最高の性能を発揮する。ホワイトとオールブラックのカラーバリエーションもあり。
静音性に優れ取り回しやすい大型ハイエンドモデル
12cm角ファンを2基搭載するツインタワー構造のサイドフロークーラー。ヒートパイプの本数は6本でTDP260Wまでサポート。付属ファンのF K120は最大回転数1,850rpmでありながら2.19mmH2Oと高い静圧を誇る。メモリとの干渉を抑えるべくファン下部に47mmのスペースを確保するなど、ハイエンドモデルながら扱いやすいのも人気の秘密。
最安値で3,000円を切る格安品らしからぬ高い質感
12cm角ファンを1基搭載するサイドフロー型クーラー。新興ブランドではあるが、価格以上の仕上げのよさで秋葉原のショップ店員の間で話題になっていた。ダイレクトタッチベースに4本のヒートパイプを備え、TDP230W をサポートするなどエントリーモデルながら高いスペック。これが3,000円以下で買えるのは価格破壊と言える。
色あせない空冷最高峰のロングセラーモデル
2014年の発売時から約9年間も最高クラスの性能を発揮している、Noctuaのフラグシップモデル。ヒートパイプの本数は6本とライバルよりも少ないが、作りのよさとファンの高い性能で今も色あせないパフォーマンスを発揮。中回転までの動作音の静かさも人気の秘密。オールブラック仕様のバリエーションモデルもある。
エントリークラス期待のニューカマー
AK400打倒をスローガンに開発されたサイドフロークーラー。力業ではあるが、搭載ファンを13cmにすることで風量と静圧を上げて性能を向上させるというコンセプト。最大静圧は2.46mmH2Oと高く、低回転時の冷却性能と静音性に優れる。大口径ファン採用モデルにありがちな高さ問題も156mmという低さに抑えられている。
ツインタワー構造ながら価格も全高も控えめ
簡易水冷でも好成績のProArtistの空冷クーラー。ツインタワー型のサイドフロー型レイアウトで、2基の12cm角ファンを搭載。ヒートパイプの本数は6本でベース部分はダイレクトタッチ式。高さが153mmしかないので、小型ケースでも活躍してくれるだろう。SocketA M4向けの抜け防止ブラケットが付属している。
<Core i9-13900K環境>マザーボード | ASUSTeK ROG STRIX Z790-F GAMING WIF(I Intel Z790) |
メモリ | MicronCrucial CT2K16G56C46U5(PC5-44800 DDR5 SDRAM 16GB×2) |
<Core i7-13700環境>マザーボード | ASUSTeK ROG STRIX B760-G GAMING WIFI D4(Intel B760) |
メモリ | Micron Crucial CT2K32G4DFD832A(PC4-25600 DDR4 SDRAM 32GB×2) |
<共通>ビデオカード | ZOTAC GeForce RTX 3080 AMP Holo(NVIDIA GeForce RTX 3080) |
SSD | MicronCrucial P5 Plus CT1000P5PSSD8JP[M.2(PCI Express 4.0 x4)、1TB] |
電源 | Thermaltake TOUGHPOWER GF3 1200W PCI Gen5.0 GOLD(1,200W、80PLUS Gold) |
グリス | 親和産業 OC Master SMZ-01R |
OS | Windows 11 Pro |
室温 | 26℃ |
暗騒音 | 30dB以下 |
高負荷時 | Blender Benchmark実行中の最大値 |
中負荷時 | ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(1,920×1,080ドット最高品質)実行中の最大値 |
アイドル時 | OS起動10分後の安定値 |
CPU温度 | HWiNFOのCPUPackageの値 |
動作音測定距離 | ファンから20cm |
[TEXT:清水貴裕]
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最終号「DOS/V POWER REPORT 2024年冬号」は12月28日発売!
今回は、DOS/V POWER REPORT「2023年夏号」の記事をまるごと掲載しています。
なお、33年の長きにわたり刊行を続けてきたDOS/V POWER REPORTは、12月28日(木)発売の「2024年冬号」が最終号となります。年末恒例の「PCパーツ100選 2024」や「自作PC史&歴代パーツ名鑑」など、内容盛り沢山!是非ご覧ください!