特集、その他

高価なゲーミングデバイスを購入する子供たち、ゲーミングモニターの売れ筋も変化

~ アキバのショップ店員が語る2022年 その5 ~

 2022年を振り返るこの企画。アキバのショップスタッフに特に印象に残った製品や出来事について聞いてみた。

 SteelSeriesのAPEX PRO TKLは1年を通して良く売れました。フォートナイトで人気のプレイヤーが勧めていたこともあり、お子さんが小銭をいっぱい持って買いに来たり、親子連れでお父さんが子供にねだられて買っていました。正直、こんなに小さい子が欲しいのかと驚きましたね。一時は3万円くらいしていたので、親御さんも価格を見てちょっと引き気味でした。

 店内のプレイエリアの年齢層は今まで通り20代の方はもちろん、若い学生の方、特に小学生ぐらいの年齢層がかなり増えたように感じました。ちなみに小学生くらいの方が高額PCを買うこともありましたし、プロゲーマー育成学校に入学した人が家にもゲーミングPCを置くためと言ってPCを買う事もありました。子供も遊びのデジタル化は進んでいますね。

 マウスだとロジクールのPRO X SUPERLIGHTG703が強いですね。マウスパッドはARTISANの零シリーズで、あればあるだけ売れます。ARTISANは口コミで人気ですが、外国人観光客が結構まとめて買っていきますよ。

 Razerの「Viper V2 Pro」は良く売れましたね。メジャーブランド品で、ソリッドシェル&50g台のモデルは初だったので話題にもなりました。あとは、DeathAdder V3 ProもVALORANTの大会などですごく盛り上がったので、人気でしたね。

 ゲーミングチェアだと、CORSAIRのT3 RUSHが一番人気でした。他のゲーミングチェアと違って、普通の部屋にもあわせやすいカラーリングですし、この価格帯(同店価格は44,980円)でアームレストが調整できるし、あと、クッションもフィット感が良くて、ゴム止めじゃない所もいいですね。

 PC本体に関しては、2021年のうちに新調した方が多かったのかなという印象ですが、ゲーミングデバイスに関しては2~3台目として購入する方が多いため、右肩上がりといった印象です。デバイス系は2万~3万円クラスの高額なモデルでも、普通に売れていたと思います。

 ゲーミングデバイスは為替の影響で値上がりがあったので、落ち着いた感じでしたね。気になったのはゲーミングモニターでリフレッシュレート240HzとかWQHD/144Hzとか、ワンランク上のモデルの問い合わせが増えた事ですね。メーカー終息品が多かった影響もあると思うんですが。以前は165Hz駆動のモデルが人気でしたが、今は165Hz駆動のセール品を出しても以前ほどの人気はないですね。

 ゲームのビッグタイトルが無かったので、液晶モニターは目立った動きはなかったですね。前年はPS5の4K/120Hz対応とか流行ったんですけど。個人的には360Hz駆動のモニターにちょっと注目していたんですが、このスペックが活かせるPCを持っている人があまりいなかったので……。

 2022年は必要なものを買うという流れから、新しくて良い物を買うという流れに変わった印象がありますね。直近だと高性能なゲーミングモニターが人気だったりしますし、新しい製品を買うといった流れに戻りつつあるかなと。以前であればビジネス用に安いモデルやテレワーク向けのモデルが売れていましたが、今はモニターだと4K/120Hz対応やWQHD/240Hz対応といったようモデルが売れ線なのでだいぶ変わったなと。