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【PC自作の新常識】今まで使っていたCPUクーラーはSocket AM5でも使える?M.2 SSDはどのスロットで使うのがベスト?

DOS/V POWER REPORT 2022年秋号の記事を丸ごと掲載!

Q:今まで使っていたCPUクーラーはSocket AM5でも使える?

Ryzen 7000を締切直前に入手! CPU温度はどうなった?

A:基本的に流用が可能な設計

  • メーカーが公式に対応をうたっているところが多い
  • CPUのアップグレードに合わせて買い換えた方がいい場合も

Ryzen 5クラスなら空冷でもOK、7950Xは36cm以上推奨

 Socket AM5マザーのマウントホールの位置はAM4と同じであり、純正リテンションキットもAM4と同じ位置に引っかかりがある。高さがわずかに違うとの情報もあるが、多くの製品が利用可能と考えてよい。

取り付け方法は基本的にAM4と同じ
ソケットが変更されたがマウントホールの位置はAM4と共通。フックをかけるタイプの製品はほとんど使えそうだ。
ただしリテンションキットを外すタイプはバックプレートの形状によって高さが合わない可能性あり

 今回、締め切り直前のタイミングで新Ryzenが入手できたため、計4種類のクーラーで急きょ検証を行なったが、どれも問題なく取り付け・動作可能だった。

以前のCPUクーラーは性能的にAM5で使える?

 興味深いのはCPU温度と動作クロックの関連性。Ryzen 5 7600X使用時にKOTETSU MarkⅡ Rev.Bが全コア5.25GHz動作だったのに対し、36cm水冷のLS720使用時には5.4GHz動作と150MHzの差が付いている。ちなみに7950Xは最新の36cmクラスでもギリギリ。使い回しも可能だが、発熱に合わせて買い換えも視野に入れたほうがいいだろう。

【検証環境】
CPUクーラーサイズ KOTETSU MarkⅡ Rev.B( サイドフロー、12cm角×1)、サイズ MUGEN5 Rev.C( サイドフロー、12cm角×1)、Noctua NH-D15 chromax.black( サイドフロー、14cm径×2)、DeepCool LS720(簡易水冷、36cmクラス)
CPUAMD Ryzen 5 7600X(6コア12スレッド)、Ryzen 9 7950X(16コア32スレッド)
マザーボードMSI MEG X670E ACE(AMD X670)
メモリCorsair Gaming Vengeance DDR5 CMH32GX5M2B5200C40(PC5-49600 DDR5 SDRAM 16GB×2)
ビデオカードMSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X TRIO(NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti)
SSDMicron Crucial MX500 CT500MX500SSD1(Serial ATA 3.0、500GB)
電源MSI MPG A850GF(850W、80PLUS Gold)
OSWindows 11 Pro
グリス親和産業 OC Master SMZ-01R
室温25℃
暗騒音30dB以下
アイドル時OS起動10分後の値
高負荷時CINE BENCH R23 Multi Coreを10分間連続実行した際の最大値
CPU温度HWiNFOのCPU Packageの値

Q、M.2 SSDはどのスロットで使うのがベスト?

複数スロットが当たり前の時代だからこそ知りたい

A、CPU直結が速度面でも冷却面でもベスト

  • CPU直結以外はチップセットの温度が上昇
  • チップセット経由だと性能が下がることも

チップセット経由だとケース内温度にも影響!?

Z690マザーでテストする
CPU直結のPCI Express 4.0 x4対応のM.2スロットとチップセット経由の同じく4.0 x4対応のM.2スロットそれぞれに同じSSDを取り付けて、10分間連続して書き込みを行なうテストを実行した。マザー付属のヒートシンクは取り付けている

 現在のマザーボードはM.2スロットを複数搭載しているのが当たり前だが、それらはCPU直結とチップセット経由のスロットに二分される。CPU直結は1基のみであることが多く、残りはチップセット経由だ。

 M.2 SSDを使う場合は、CPU直結のスロットを優先したい。わずかな差だがCPU直結のほうが高速というテスト結果が得られているが、それ以上に、チップセット経由だとデータ転送によってチップセットが高温になることに注目したい。

 最速クラスのSSDならシーケンシャルアクセスで7,000MB/sを超えるため、チップセットの温度も高くなる。CPUと違ってチップセットの冷却はエアフロー頼みなこともあり、複数のM.2 SSDを使いたい場合は、頻繁なデータアクセスが発生するOSやアプリのインストール用はCPU直結、データ保存用はチップセット経由と分けたほうがケース内の温度としては優しくなる。

【検証環境】
CPUIntel Core i9-12900K(16コア24スレッド)
マザーボードASUSTeK ROG STRIX Z690-A GAMING WIFI D4(Intel Z690)
メモリCorsair Vengeance RGB PRO CMW32GX4M2Z3600C18(PC4-28800 DDR4 SDRAM 16GB×2 ※PC4-25600で動作)
ビデオカードMSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC(NVIDIA GeForce RTX 3070)
SSDSamsung 980 PRO MZ-V8P1T0B/IT[M.2(PCI Express 4.0x4)、1TB]
CPUクーラーCorsair iCUE H150i RGB PRO XT(簡易水冷、32cmクラス)
電源Super Flower LEADEX V G130X 1000W(1,000W、80PLUS Gold)

[TEXT:清水貴裕、芹澤正芳]

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