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【PC自作の新常識】Windows 11とWindows 10で性能差は出るの?

DOS/V POWER REPORT 2022年秋号の記事を丸ごと掲載!

Q、Windows 11とWindows 10で性能差は出るの?

 Windows 11が発売されて約1年、その後変化はあったのか

A、クリエイティブ系ではWindows 11が強いことも

  • Intelのハイブリッド・アーキテクチャはWindows 11に最適化
  • ゲームではほとんど変わらない

最新バージョンでテスト

 2021年10月5日にリリースされた「Windows 11」。約1年が経過し、ドライバやアプリケーションの最適化も進んだところで、Windows 10とのパフォーマンス比較を改めてやってみたい。CPUにはIntel第12世代のCore i9-12900Kを選択。PコアとEコアに処理を振り分ける機能のIntel Thread DirectorはWindows 11でもっとも効果的に働くため、その影響もどこまであるのかに注目だ。

定番ベンチマークを試す
Windows 11はバージョン21H2
Windows 10も同じく21H2と、原稿執筆時点で最新の状態にしてテストを実行した。どちらもHomeだ

 PCMark 10のクリエイティブ系テストのDigital Content Creationや、PhotoshopやLightroom Classicを実際に動作させるUL Procyon Photo Editing Benchmarkは、Windows11が優位という結果に。やはり、第12世代CoreユーザーであればWindows 11一択と言ってよい。

 その一方で、3DMarkやサイバーパンク2077のゲーム系ベンチマークではほぼ誤差レベル。ゲーマーは急いで移行する必要はまだないかもしれない。

【検証環境】
CPUIntel Core i9-12900K(16コア24スレッド)
マザーボードASUSTeK ROG STRIX Z690-A GAMING WIFI D4(Intel Z690)
メモリCorsair Vengeance RGB PRO CMW32GX4M2Z3600C18(PC4-28800 DDR4 SDRAM 16GB×2 ※PC4-25600で動作)
ビデオカードMSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC(NVIDIA GeForce RTX 3070)
SSDSamsung 980 PRO MZ-V8P1T0B/IT[M.2(PCI Express 4.0x4)、1TB]
CPUクーラーCorsair iCUE H150i RGB PRO XT(簡易水冷、36cmクラス)
電源Super Flower LEADEX V G130X 1000W(1,000W、80PLUS Gold)

Q、Windows 11のインストールで知っておいたほうがよいことは?

 非対応PCにも導入できるって本当?

A、非対応の旧環境にも導入可能!ドライバ導入もラクに

  • Rufusで非対応の環境向けインストールUSBメモリを作れる
  • Z590+RTX 3070環境はドライバはすべて自動導入
  • ビデオカードのドライバは最新版がオススメ

非対応の環境にインストールする方法

 Windows 11はセキュリティ機能が強化されたこともあり、動作要件が従来のWindowsよりもかなり厳しくなった。UEFIやセキュアブートの対応、TPM 2.0の搭載がとくに大きな壁だ。これによってCPUはIntelなら第8世代Core以降、AMDならRyzen 2000シリーズ以降のものがWindows 11対応と、旧世代はかなりバッサリと切られてしまった。

 しかし、要件を満たしていなくてもWindows 11をインストールする方法は複数存在する。なかでも簡単なのが、フリーソフトの「Rufus」を使う方法だ。RufusはさまざまなOSのインストール用USBメモリを作成できるツールとして知られ、MicrosoftのWebサイトからダウンロードしたWindows 11のISOファイルをベースに、要件を満たさないPCにもインストールできるUSBメモリを作り出せる。USBメモリは8GB以上が必要なので、あらかじめ用意しておこう。古いPCでWindows 11を試してみたい人にはこれ以上ない裏技と言える。ただし、動作要件を満たしていない以上、Windows Updateなどが突然使えなくなる可能性は否定できない。あくまで自己責任となる点は覚えておこう。

Windows 11のISOとRufusを利用する
Windows 11非対応の環境にインストールするには、まずMicrosoftのWebサイト「Windows 11をダウンロードする」にアクセスして、ISOファイルをダウンロードする
フリーソフトの「Rufus」をダウンロードして起動。8GB以上のUSBメモリを接続し、「選択」ボタンからダウンロードしたISOファイルを指定する。そして、パーティションの構成を「MBR」にする
そして「スタート」ボタンをクリックするとこの画面が表示されるので「Remove~」の欄にチェックを入れて「OK」をクリック。これで非対応環境にもインストールできるUSBメモリが完成する
あとは、作ったUSBメモリを使ってWindows 11をインストールする。Windows 11の要件を満たしていないので、今後Windows Updateなどが使えなくなる可能性はある

ドライバを導入しなくても問題なく使えるか

Z590環境で試してみる
Micro-Star International MPG Z590 GAMING CARBON WIFI 実売価格:32,000円前後 アッパーミドルのZ590マザー。Wi-Fi 6や2.5Gの有線LANなどを備え、Windows 11だけですべてのドライバが入るのか気になるところ。ビデオカードには、GeForce RTX 3070を組み合わせた

 Windows 11には標準で多くのドライバが収録されているのに加え、インターネットに接続すれば必要なドライバが自動的に導入されることが増えた。試しにMSIのZ590マザーとGeForce RTX 3070の環境にWindows11をインストールしたが、ネットに接続すれば、すべて自動的にドライバが導入された。ベンチマークもすべて問題なく完走し、すぐに使える環境ができあがるのは非常に便利だ。ただし、ビデオカードのドライバは最新ゲームへの最適化など頻繁に更新されているので、そこは最新版を入れたほうがよいのはベンチマークの結果からも明らかだ。

【POINT!】すべてのドライバが自動で入る
Windows 11をインストールしてインターネットに接続すると、自動的にすべてのドライバが入った。デバイスマネージャーを見ても、すべて認識されているのが分かる
GeForce RTX 3070のドライバも自動で入ったが、日付は2020年11月22日(バージョン27.21.14.5751)とかなり古め。ゲームで問題なくパフォーマンスが出るだろうか

 ちなみにZ690マザーではチップセット関連のドライバは自動では入らなかった。このあたりは次期アップデートでの対応を期待したいところだ。最近ではマザーボード各社ともドライバの自動インストールツールを用意しているので、それほど困らないが。

最新ドライバを導入するには、各社のドライバインストール機能を利用するのが便利だ。MSIでは、統合ユーティリティの「MSI Center」にLive Updateとして用意されている
GeForceの最新ドライバはNVIDIAのドライバダウンロードサイトから入手する。最新ゲームへの最適化などが行なわれているので、ほかのドライバより優先度は高い
原稿執筆時点でのGeForceのドライババージョンは「516.94」。導入してデバイスマネージャーを見ると、日付が2022年7月21日(バージョン31.0.15.1694)に更新された
【検証環境】
CPUIntel Core i5-11400(6コア12スレッド)
マザーボードMSI MPG Z590 GAMING CARBON WIFI(Intel Z590)
メモリCorsair Vengeance RGB PRO CMW32GX4M2Z3600C18(PC4-28800 DDR4 SDRAM 16GB×2 ※PC4-25600で動作)
ビデオカードMSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC(NVIDIA GeForce RTX 3070)
SSDMicron Crucial P5 Plus CT1000P5PSSD8JP[M.2(PCI Express 4.0x4)、1TB]
CPUクーラーCorsair iCUE H150i RGB PRO XT(簡易水冷、36cmクラス)
電源Super Flower LEADEX V G130X 1000W(1,000W、80PLUS Gold)

[TEXT:芹澤正芳]

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 今回は、DOS/V POWER REPORT「2022年秋号」の記事をまるごと掲載しています。

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