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新世代チップセットの投入は見送られたが機能をアップデートした新製品が登場【PCパーツ100選 2024 マザーボード編】

DOS/V POWER REPORT 2024年冬号の記事を丸ごと掲載!

現行の最新チップセットを整理する

 Intelの第14/13/12世代Core対応最新チップセットとAMDのRyzen 7000シリーズ対応最新チップセットを以下にまとめた。

CPUのオーバークロック(OC)に対応するのは最上位のZ790のみ。メモリのOCはH610以外は対応している。B760はPCIExpress SSDのRAIDをサポートしていない点には要注意
X670とB650は末尾に「E」が付くかどうかでPCI Express 5.0 x16スロットとPCI Express 5.0x4 M.2スロットのサポートの有無が変わるので要注意。A620は低価格マザー向けでPCI Express 5.0をサポートしない

 Intelは2023年10月に第14世代Coreを新たにリリースしたが、新チップセットの投入は見送られた。そのため、第13世代用向けに用意された700シリーズが最新チップセットとなる。ただし、第14世代Coreの登場に合わせてマザーボードメーカー各社は機能をアップデートした新世代Z790マザーボードをリリースしている。電源部を強化したりツールレスでM.2 SSDを取り付けられる仕組を導入したりしたものなど、強化のポイントはさまざまだが、魅力ある製品が多い。

第14世代Coreに合わせて各社とも機能を強化した新世代Z790マザーボードを投入している
ツールレスでM.2 SSDを取り付けられるなど、洗練された使い勝手の機能を持つ製品が多い
OSインストール直後にWeb経由でドライバを自動インストールできる機能はもはやあって当たり前

  AMDはメインストリーム向けには新CPUの投入はなかったが、Ryzen 7000シリーズ向けのチップセットである「A620」を2023年に入ってリリースした。PCI-E 5.0をサポートせず機能を絞った廉価版で、低価格マザーボード向けという位置付けだ。Ryzen 7000シリーズはDDR5メモリやPCI-E 5.0拡張スロットなど、高速なデバイスのサポートが求められ、対応マザーボードの価格も高くなりがちだ。その対策として投入されたもので、機能面で注目すべき点はとくにない。

最新マザーボードの注目ポイント
Intel CPUはSSD用のPCI-EがGen 4であるため、Gen 5に対応したM.2スロットの実装にはレーン分割可能なZ790/H770が必須。フェーズ数だけでなく1フェーズの最大対応電流量にも要注目
64GB/sの転送速度を持つ高速スロット。現状、その性能を活かせるビデオカードはない。しかし、将来性を重視するなら無視できない機能と言える
最大10GB/s超えの製品など、PCI Express 5.0x4対応のM.2 SSDが続々登場している。最新の超高速ストレージを使用したい人には、必須の機能だ
USB 20GbpsやThunderbolt 4(40Gbps)に対応した高速USB Type-Cコネクタを搭載する製品が増えている。外付けの高速SSDを使用したい人は要注目だ
USB Type-Cコネクタを装備するPCケースが増えているため、フロント用USB Type-Cヘッダコネクタはもはや必須と言ってもよい。マザーボードにより対応速度が異なるので要注意
日本ではまだ使えないが、Wi-Fi 7(規格上は最大46Gbps)に対応した製品も登場している。6GHz帯を使用できるWi-Fi 6Eに対応した製品も増えているので要注目だ

 最新世代のマザーボードの注目すべき点はVRMの仕様と次世代インターフェースへの対応。上位クラスのCPUを利用する場合や高負荷時の安定性を重視するなら電源部の仕様には見逃せない。また、長く使いたいなら、拡張スロットの仕様、各種インターフェース、ネットワーク機能などにも注目だ。

投票結果発表 本誌執筆陣が評価した製品はコレだ!!

 今回は、マザーボードを「8万円超」、「3万円超8万円以下」、「3万円以下」の三つのカテゴリーに分け、本誌執筆陣と編集部で投票を行なった。各人の持ち点は各カテゴリーの製品数に応じて、8万円超は3点、3万円超8万円以下は9点、3万円以下は5点とし、1製品につき1点投票できるルールとしている。

このカテゴリーは最高クラスの品質と機能を持つ製品が揃う。なかでもレコメンドを獲得した製品は、拡張機能が充実しているなど秀逸だ

 8万円超のマザーボードは、CPUやビデオカードの性能をフルに引き出して最高クラスの性能を持つマシンを作りたい人向け。どれも最高クラスの品質と機能を持つ。その中で、多くの票を獲得したのは、価格と品質、機能のバランスに優れ、ユーザーの勝手がよく考えられた製品だ。

このカテゴリーでも品質、機能が充実しているものが票を集めた。満場一致はGIGA-BYTEの「Z790 AORUS PRO X」。90A SPSを採用した18+1+2フェーズのVRMを搭載、ツールレスでM.2 SSDを取り付けられるギミックも評価された。比較的低価格なモデルとしては、PCI Express 5.0x4対応M.2スロットやUSB 20GbpsをサポートするASUSTeKの「ROG STRIX B650-A GAMING WIFI」が票を集めた

 3万円超8万円以下は価格の幅が広く、相対評価が難しいゾーンであるが、実売価格に対して電源部や冷却機構の仕様が優れ、機能が充実している製品が高い評価を得た。

ゴールドレコメンドを獲得したASUSTeKの「TUF GAMING B760M-PLUS WIFI」は軍用グレードのコンデンサなどを採用した品質重視の仕様の上、USB 20GbpsやWi-Fi 6など、このクラスとしては充実した機能を持つ点が高く評価された

 3万円以下は機能を制限したエントリー向け。品質、機能ともに上位との差は大きいが、中位CPUとの組み合わせなら安定性は十分。票を多く集めたのは、安定性を大きく左右する電源部と冷却機構がしっかりとしており、必要にして十分な機能を持つものだ。

[TEXT:滝 伸次]

PCパーツ100選 2024

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 今回は、2023年末に休刊したDOS/V POWER REPORT「2024年冬号」の記事をまるごと掲載しています。

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