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極私的パーツ名鑑⑰~⑳【自作PC史&極私的パーツ名鑑】
DOS/V POWER REPORT 2024年冬号の記事を丸ごと掲載!
2024年8月15日 07:05
Western Digital VelociRaptor 実売価格:36,000円前後(300GBモデル、掲載当時)
今でも驚く10,000rpmのHDD 形状も異色を放つ
まだまだHDDがストレージの主役だった2008年に発売されたのがWestern Digitalの超高速のHDD「VelociRaptor」。現在の高速なHDDは7,200rpmが中心。なので、10,000rpmという強烈な回転数を聞くと、今でもちょっとニヤッとしてしまう。写真を見れば分かるが、2.5インチのHDD本体に巨大なヒートシンクを装着して3.5インチにするという強引な冷却システム。それほど高回転による熱問題があったのだろう。ちなみに、ここまでしてもデータ転送速度は120MB/s。現在最速のHDDはSeagateのExos 2X14で、524MB/sとSerial ATA SSD並みに到達した。
Fractal Design Define R3 実売価格:14,000円前後(掲載当時)
そしてユーザーは自由を手に入れた
静音性を重視するなら密閉型、冷却性能を重視するなら開放型という構造面の流れに一石を投じたのが、このDefine R3だ。標準状態では密閉型に準じた構造だが、ファンマウンタのカバーを開放することでファンを増設でき、冷却性能を強化できる。PCケースを変更することなく、組み込むパーツに合わせてケースの構造をある程度自由に変更できるようになったのだ。いわば「バランス型」とでも言うべきこのスタイルを採用するPCケースは、本機以降爆発的に増え、2017年くらいまではPCケースの主流として君臨した。
Intel Intel X25-M 実売価格:75,000円前後(80GBモデル、掲載当時)
大手Intelの参入で衝撃が走る
80GBのモデルが約7万円前後という当時としては低価格で購入でき、長らく定番として君臨した、SSD黎明期における名機中の名機。SSDがPCユーザーの間で話題になりつつあった頃に発表され、Intelがストレージ市場に参入してきたことにも驚いたが、製品の価格と性能の高さも当時としては衝撃的だった。さらに言えば、実際の使用感もすごかった。HDDを使ってきた人が初めてSSDを使ったときに、誰もが感じたあの体感速度。一度使ったら戻れない中毒性すらある速度。これは絶対にストレージの主流になる、そう感じた瞬間でもあった。
東芝 HG2 実売価格:37,000円前後(128GB、掲載当時)
国内の雄の第2世代、当時最大の512GBも用意
NANDメモリの開発元としても知られるキオクシア(当時、東芝)の第2世代SSD。HG2シリーズはBtoB向けの製品としてPC OEM向けに出荷されていたが、後にアイ・オー・データ機器から販売され大ヒットを記録。HG2シリーズは、当時約20万円の512GBのモデルも用意され、IntelのX25-Mと並ぶSSDの黎明期の代表的な製品と言える。SSDの技術的な情報が少ない中、本誌掲載後にAKIBA PC Hotline!にも転載されたHG2シリーズのインタビュー記事は、多くのユーザーに読んでいただいたことも記憶に残っている。
20万円のストレージの中身
体感性能を重視した設計で、多くのユーザーから支持されたSSD黎明期を代表する製品。最大容量512GBのモデルは、当時としては世界最大容量を実現した製品だった。価格は約20万円前後だったようだ
[TEXT:北川達也]
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DOS/V POWER REPORT「2024年冬号」の記事をまるごと掲載
今回は、2023年末に休刊したDOS/V POWER REPORT「2024年冬号」の記事をまるごと掲載しています。
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