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大冷却時代到来。AIがすべてを変えてゆく、2021~現在【自作PC史&極私的パーツ名鑑】

DOS/V POWER REPORT 2024年冬号の記事を丸ごと掲載!

 コロナ禍による社会の停滞、それが終わっても物価高やさらに円安が直撃した厳しい時代。

 CPUやGPUが入れ替わり劇的に性能も進歩したが、ハイエンドはさらに大電力消費志向へ邁進。性能も全体的に上がったのはよいが、部材数のかさむビデオカードやマザーの価格も大きく引き上げられた。

 さらに生成系AIの高まりにより一部GPU(特にGeForce)の枯渇も発生するなど、新たな混沌を予感させる時代となった。

2021年の自作PCニュース

・Alder Lakeこと第12世代Coreの登場

IntelはRyzen発売からAMDに劣勢を強いられていたが、省電力性とマルチスレッド性能両方に優れるAlder Lakeにより一気に情勢を巻き返した

・DDR5 SDRAM&PCI Express 5.0対応のマザーボードが発売
・PCI Express 4.0対応SSDが主流に

ハードウェア

・低レイテンシが特徴の高速SSD、Solid State Technology Plextor M10PGN

・高い冷却性能を備えた大型PCケース、Fractal Design Torrent TG発売

水冷の存在感が大きくなる中あえて空冷性能に全力を出したケース。前方に備えた18cmファン×2が怪物級のエアフローを作り出す

・LCD搭載のハイエンド空冷MSI MEG CORELIQUID S360

ワットパフォーマンスは着実に改善されても最大消費電力の増大は止まらず。ついに大型水冷クーラーが重要パーツとなる時代に

ゲーム

・舞台を未来に移したバトルフィールド2042発売

2022年の自作PCニュース

・Raptor Lake-Sこと第13世代CoreとZen 4アーキテクチャのRyzen 7000シリーズが発売。消費電力増加の傾向が鮮明に

順当にマイナーチェンジをかけてきたIntelに対し、AMDはソケットまで変更する大きなアップデートを行ない、シングル/マルチコア性能両方を強化してきた

・NVIDIAからGeForce RTX 40シリーズが登場。補助電源端子は16ピンに

ハイエンドのRTX 4090/4080では性能とともに消費電力も増加。過去最大級のGPUクーラーを搭載する製品が続出した

・AMDからRadeon RX 7000シリーズが登場
・AMD Ryzen用メモリプロファイル規格EXPOが登場
・マザーボードの価格が上昇。10万円を超えるものも

ハードウェア

・最高クラスの品質と機能 ASUSTeK ROG MAXIMUS Z790 HERO発売

急激な円安の影響もあり、ハイエンドマザーボードは10万円超えが続出

・安価なSocket AM5対応マザーボード MSI MAG B650 TOMAHAWK WIFI発売

Socket AM5環境は当初上位モデル向けの高価なマザーボードが多かったがミドルレンジのB650チップセットの登場でバリエーション豊かに

・12VHPWR端子搭載1,000W電源 玄人志向 KRPW-PA1000W/92+発売

GeForceがRTX 40世代から採用した12VHPWRはケーブル1本で600Wまでの電力をまかなうことができる次世代規格だ

・DeepCool AK400が発売、高コスパで人気集中

ゲーム

・フロム・ソフトウェアが送り出すアクションRPG、ELDEN RING発売

2023年の自作PCニュース

・PCI Express 5.0対応SSDが登場。シーケンシャル速度は 10GB/s超へ

進化を続けるSSDはついに10GB/s超の世界へ。同時にSSDの冷却機構も重要性を増している

・IntelがMeteor Lake発表でブランド名を刷新。Core Ultraへ。デスクトップ版は2024年以降

モバイルCPUでは10年以上続いたCoreブランドを一新し、Core Ultraブランドに変更された。2024年にはデスクトップ版も順次置き換わることになるだろう

・ChatGPTやStable Diffusionといった生成AIが急激に進化、GPUのAI性能に注目が集まる
・Microsoft、AIアシスタントCopilot in Windowsを実装

生成AIの急激な発展によりWindowsにもAIアシスタントが実装された

ハードウェア

・Raptor Lake-S Refreshこと第14世代Coreが発売

ゲーム

・カジュアル操作を取り入れたストリートファイター6発売
・10年ぶりの新作、アーマード・コアVI ファイアーズオブルビコン発売

DOS/V POWER REPORT「2024年冬号」の記事をまるごと掲載

 今回は、2023年末に休刊したDOS/V POWER REPORT「2024年冬号」の記事をまるごと掲載しています。

 なお、AKIBA PC Hotline!では、DOS/V POWER REPORTで活躍していた人気ライター陣のレビューや連載記事を毎月掲載中。是非、製品購入時の参考にしてみてください。