ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

僕たちの頭を悩ませたアルバイトが帰ってきた!『ゆかいなアルバイトシリーズ 倉庫番2』

パッケージが片付ける荷物を模した立方体という、これまでにも、これ以降もまず見られなかった形をしているのがユニークです。テープ版は、この中にカセットテープが1本と、マニュアルが1枚というシンプルな構成でした。ディスク版は、ディスケットを一回り大きくしたパッケージが採用されています。

当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回は、シンキングラビットから1983年12月に発売されたパズルゲームで『倉庫番』の続編となる、『ゆかいなアルバイトシリーズ 倉庫番2』を取り上げます。

 1980年代前半は、アクションやシューティング、固定画面のパズルゲームがパソコンゲームの多数を占めていた時期です。中でもパズルゲームは、動きがあまりなかったことで作りやすいということもあり、数多くの種類がリリースされていました。そんな中の1本に、“基本は押すだけ”というわかりやすいルールを採用したことで、大勢のユーザーにプレイされヒット作品となった、1982年に発売された『倉庫番』があります。

 その作品には20面が用意されていて、当時は全面クリア後にオリジナル問題を考案して採用されれば、続編で使用されるというキャンペーンが行われていました。そのうち1名には最優秀作品原稿料として10万円がプレゼントされるということもあり、大勢からの応募があったようです。それらを吟味して選び出し、収録したのち、1983年12月に発売されたのが『倉庫番2』でした。今作でも、簡単なストーリーが用意されています。

『倉庫番』ではほとんど見かけなかった広告ですが、『倉庫番2』では発売月に“12月中旬発売予定”とのバージョンが掲載されたほか、ユニークなパターンもありました。

 あなたは大きな倉庫会社で前回の仕事ぶりを認められ、再びアルバイトをすることになりました。例によって倉庫の荷物を赤い点のある所へうまくかたづけてください。荷物はひとつずつ押すことしかできません。悪くすると動かせなくなりますので気をつけてください。もちろん壁はびくともしません!

 本作には、『倉庫番』の20面を上回る全50面が収録されていますが、前作をプレイしたユーザーから募集した難易度の高い面が入っているので、『倉庫番2』の倉庫を片付けるのは非常に難しいでしょう。ルールはもちろん前作と同じで、プレイヤーはレンガ造りの倉庫の平面図を見ながら主人公を操作し、置かれているすべての荷物を“・”印の場所に移動させなければなりません。荷物は1つだけなら押すことができるのですが、2つ並んだ状態になると上下からしか動かすことはできず、さらには引っ張ることは不可能でした。つまり、荷物をどん詰まりの場所や四隅に動かしてしまうと、もう手詰まりに……

 そのときはF・1キーを押せば最初からやり直せますが、5回失敗するとクビになってしまいますので注意してください。もっとも、そうなっても同じ面を再度プレイすることになるだけなので、心配ご無用。

広告は後に、クリアできない人向けに解法のヒントを教えてくれるようなパターンも用意されました。解説も書かれているので、これを読めばクリアできるかもしれません。

 ルールは同じながらも、収録されているのは前作をクリアしたユーザーが考えたステージなので、クリアするのは容易ではありません。そのためか、今作では1面から順番にプレイしていくだけでなく、タイトル画面で“P”キーを押すとどの面からスタートするかを聞かれるので、そこで数値を入力すればそのステージから遊べるようになっています。これならば、挑戦してダメだったステージは後回しにして、何とかなりそうなところから手を付けられるため、難易度が高くてもやる気が削がれないというメリットがありました。

タイトル画面でPを入力すれば、スタートするステージ数を自由に選択することができました。なお、前作はプログラムリストを見られましたが、今作はそれができなくなっています。

 前作では、一部雑誌にてキーの反応が鈍い部分や、片付けるべき赤い点の上を荷物や人が通ると消えてしまうこと、クリアでもギブアップでも同じF・5キーを押さなければならないといった部分が不満点として挙げられていましたが、本作ではそれらすべてのポイントが解決されていて、非常に快適に遊べるようになっているのも特徴です。特に、前作では荷物を整理後にF・5キーを押して判定を行い、正しく片付けられていることが確認されて初めてクリアとなりましたが、今作では自動でクリア判定が行われるため、プレイヤーはクリアすることだけに集中できました。

こちらが、『倉庫番2』のステージ1です。いきなり最初から難問となっていて、筆者はあっさりと挫折することに。ちなみに、画面写真はPC-8001mkIIのものですが、前作では目が痛くなるような水色の背景だったのが解消されて、非常に見やすくなっています。

 『倉庫番2』には、前作には無かった『倉庫番EDITOR』が追加されています。このモードを利用すれば、誰もがオリジナルの倉庫番ステージを自由に作ることができるので、一気に遊び方が広がりました。エディットモードでは最大で50面分を作成し、それを保存することができます。テープを交換すればテープの本数×50面だけの倉庫番を遊ぶことができるのですが、さすがにそこまでステージを作ったという話は聞きませんでした(笑)。ちょうどこの時期のパズルゲームは、コンストラクションモードを搭載するのがお約束だったということもあり、本作もそれに習ったのかもしれません。

先のステージを覗いてみると、このように難問が揃っています。あなたは脳内であれこれ荷物を動かして、そのすべてを倉庫に収められるでしょうか?

 この後、“ゆかいなアルバイト”シリーズは第3弾が発売されますが、それはまたの機会に紹介することにします。

操作方法が書かれた、エディットモードのタイトル画面です。テープのA面にはゲームが、B面にはエディットモードが収録されていました。
エディットモードでは、プレイヤーの考えた最強のステージなど、自由自在にステージを組み上げていくことができます。あなたが作るのは難問?それとも奇問珍問?

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