ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

同名の映画を題材にしたレースゲーム『キャノンボール2』

カセットテープケースを一回りほど大きくしたパッケージには、映画と同じタイトルロゴと、劇中のシーンが掲載されていました。映画は1983年12月17日より新春ロードショー公開でしたので、そのタイミングと合わせての発売となったようです。

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回取り上げたのは、1983年12月下旬にポニカから発売された、同名映画をモチーフとしてゲーム化された『キャノンボール2』です。

 1981年に劇場公開された「キャノンボール」の続編として、1983年12月17日に上映がスタートした「キャノンボール2」ですが、この作品をベースにゲーム化されたタイトルが、ポニカから発売された『キャノンボール2』です。サブタイトルとしては「アメリカ映画★ゴールデンハーベスト・プロ超特作★東映東和提供」と付いていたようで、パッケージやマニュアルにも記載されていました。そのマニュアルには、映画のプロローグも簡単に書かれています。

最初の広告では、12月17日に映画が公開されることとタイミングを合わせての発売がアナウンスされています。発売後は「プログラマー4人のキャノンボール2がはじまった。」とのキャッチコピーで、プログラマ名を前面に出して宣伝していました。
最初のプログラムが実行されると、映画のタイトルロゴを再現したCGが描かれます。ニューヨークをモチーフにしているので、自由の女神やツインタワーが見えます。

 ルールのないのがルールというカーレース、これが“キャノンボール2”だ。ロスアンゼルス(マニュアルママ)を出発してニューヨークまで、アメリカ大陸を一番に突き破ったものが勝利者なのだ。どのスーパーカーも秘策、工夫を凝らし、秘密装置を満載して登場。参加するチームの名車・特車もフェラーリ、ポルシェ、コルベット、スタリオンなど世界の高級車十数台がズラリ、まさに世紀のビッグレースだ。

 信じられない秘密メカを満載して登場するドラゴン&ジョーズチームのスタリオン・ターボ。軍用に特別仕様を施されたスーパースタントマンチームのクライスラー・インペリアル。賞金100万ドルを載んだオールズモビルにのって意気揚々のアラブのスピード王チーム。ポンティアックファイヤーバードの中で大胆不敵の計画をたてるゴッドファーザーチーム。スピードとスリルに酔いしびれるセクシー・ダイナマイトチームの愛車スターリンダ。僧侶に変装したベテランレーサー、レディキラーチームはフェラーリ308GTで挑戦。ジャガーXJ-Sのハンドルを握りしめながら怒り狂っているベガスの帝王チーム。キャデラックを運転するのはアクセルを踏むことしか知らないオラウータンチーム。男をビキニで挑発しようとするエアロビクスチームの名車はコルベット・スティングレー'84。ポルシェ938で参加した尼僧姿のバラチーム。ダッジ・デイトナ・ターボZのアクセルを踏むハリウッド・キングチーム。

 今、地響きを上げてエンジンが唸り始めた。地球的スケールに拡大した迫力と面白さのキャノンボール2がついにパソコンゲームになって登場。このビッグレースの覇者になれるかどうかはあなたの腕しだいなのだ。

ゲームとしては、真上から見たオーソドックスなカーレースとなっていました。レース開始前には、人が車に乗り込む細かな演出もあります。なお、自車が爆発してしまうと1機失うだけでなく、2枚目と3枚目の写真を見比べるとわかるように強制的に1日が経過してしまいました。ノーミスで進まなければ、良い順位を確保することは難しいでしょう。

 プレイヤーは愛車スタリオン・ターボを運転して、1時間でも早くスタート地点のロスアンゼルスからニューヨークまで走行するのが目的です。テンキーの4と6がハンドル、8と2(またはAとZ)がアクセルとブレーキとなっているので、これらのキーでスタリオンを操作し、アメリカ大陸横断を目指しました。

 道中には敵の妨害も起きるのですが、他車が衝突してきたりするだけでなく、画面左端を下から上へと何度も飛行するジェット機からは爆弾が落とされます。当然ながら他車と激しくぶつかったり、爆弾に当たればスタリオン・ターボは爆発してしまい、ストックを1台消失。5台すべてが爆発してしまうと、ゲームオーバーでした。

景色は、7時から16時までが昼、17時から18時までが夕方、19時から28時までが夜、そして5時から6時までが明け方と変化していきます。ちょっとした色の変わりようで、当時はそれっぽく感じたものでした。

 自車には燃料も設定されていて、走るごとに減少していきます。補給するには、GASと書かれたタンクローリーの側面に、自車を“そっと”接触させなければなりません。思い切りぶつけてしまうと自車は爆発、残機を失うことに……。同じく、コース上に走る賞金100万ドルを載せた車も、側面にそっとぶつけることで奪うことができます。この100万ドルを持ち運びながらレースを続けると“いくつかの利点がある”とマニュアルには書かれていました。

GASと書いてあるタンクローリーの側面に自車をそっと接触させると、ガソリンを奪うことができました。大陸を横断するには補給なしでは無理なので、上手に燃料を奪う必要があります。

 操作自体は特に難しくは無いのですが、今回プレイしたFM-7版はハードウェアが持つキー入力の特性のために、非常に難易度が高いです。できればジョイスティックでプレイするか、または他機種版で遊ぶのがベストかもしれません。発売されていたのは他にPC-8801版、X1版、そしてPC-8001版があるので、ぜひそちらもで体験してみてください。

 ちなみに本作には、あのジャッキー・チェンが登場しているのですが、『キャノンボール2』以降もポニカからは、ジャッキー・チェンが登場する作品が何本もリリースされることになります。

映画では様々な車種が登場しますが、ゲームでの敵車は1種類です。これといった思考ルーチンではなく、ライバルカーとタンクローリーはランダムに移動してプレイヤーを邪魔するため、先が読めず苦労させられます。さらに、上空から落とされる赤い四角で描かれる爆弾もかわさなければならないため、プレイ中は必死に。

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