ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

瞬間表示でサクサクと移動!高い難易度が強敵だった『アステカ』

この当時のパッケージとしてはほかよりも一回り大きく、オカルトチックな雰囲気を醸し出しています。裏面には「期待と話題が今、謎の古代文明に蘇る。電子冒険小説第2弾!!」とのキャッチコピーが書かれていました。

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回は、ファルコムが発売した“電子冒険小説第2弾”と題されたアドベンチャーゲームの『アステカ』を取り上げます。

 初期の日本ファルコムが発売したアドベンチャーゲームには『ホラーハウス』や『モンスターハウス』が、その後は『デーモンズリング』や『異次元からの脱出』といったタイトルが続くなど、ファルコムのアドベンチャーゲームといえばオカルトホラーものが多数を占めていました。また、電子冒険小説シリーズFM版第1弾と称された『異次元からの脱出』や、欧州絵画調電子冒険小説とのキャッチで登場した『デーモンズリング』、この2本の電子冒険小説シリーズは画面表示を約1秒で行い、当時リリースされていたアドベンチャーゲームの中でも群を抜いています。

 その、オカルトホラー+素早い画面表示の集大成として登場したのが、1985年4月13日に発売された電子冒険小説第2弾『アステカ』でした。フロッピーディスク1枚組で価格7,200円でリリースされた本作のストーリーは以下のようなものです。

発売日の入った広告があったほか、ユーザーがファルコムに突撃して話を聞くというバージョンも用意されていました。じっくり読めば、ヒントが書かれているというサービスも。

 古代、中南米に栄えたアステカ、インカ、マヤの巨石文明。それらは、どのようにして築かれたのだろうか? 今私は、ビジャエルモーサとパレンケの間を結ぶ、日に一度の定期便に搭乗している。旅立つ直前、私はメキシコの片田舎にある遺跡で、数日前から発掘調査が行われているらしいという噂を聞いた。そこが、これから向かうパレンケである。

 パイロットが、もうすぐ着陸だという。緑の絨毯が近づくにつれ、私の体に力強い何かがみなぎるのを感じた。そう、私の冒険が、いよいよ始まろうとしているのだ! しかし、町に到着して遺跡を見に行ったものの、残念なことに中へ入ることができない。こんな状況の中で、私は古代アステカ文明の謎を解き明かすことはできるのだろうか……。

コマンド入力式のシステムで、カタカナで名詞+動詞の形で打ち込みます。スタート時点で南を向いているという珍しいパターンなので、マッピングするときには気をつけてください。

 アステカ文明に関係の深いメキシコのパレンケの町に降り立ったプレイヤーは、まずはゲームの目的を探し出すことから冒険を始めます。システムとしてはコマンド入力式を採用していますが、ローマ字で打ち込むと自動的にカタカナに変換してくれるので、かなり楽に進行できました。もちろん、カタカナ入力もできます。

 更に特筆すべきは、“,”で区切って多数のコマンドを打ち込んでおけば順番に実行してくれるほか、“カイソウ”と入力するとこれまでの足跡を逆順で再現してくれる機能でしょう。これまでのアドベンチャーゲームにはなかったシステムで、当時としては非常に斬新でした。

コマンド入力時に“,”で区切って単語を打ち込むことで、先行入力が可能でした。“カイソウ”では、スペースキーを押すごとに1つ前の場面が映し出され、リターンキーを押せば解除となります。

 また、表示されるリアルな画像ですが、これはビデオカメラで入力したと当時の広告でも語られています。ゲーム中ではこのクオリティのCGが瞬間表示され、場面を移動するごとに上書きで表示されていきました。

 アドベンチャーゲームなので随所に謎が仕掛けられているのですが、本作で一番重要になるのがお金です。オーソドックスなアドベンチャーゲームではアイテムは道ばたに落ちているパターンが多いので、それをGETしていくものですが、本作では取れるものがほとんどありません。そのため、スタート時点で所持している30,000メキシコペソを上手に利用して、あちこちで情報を手に入れたりアイテムを購入する必要がありました。

画像は上書きされていくので、プレイが進むにつれ画面がマルチウィンドウのようになっていきました。現在いる場所のCGのみを見たい場合は、一度回想モードに入ってから戻ればOKです。

 ただし、むやみやたらにお金を使ってしまうと肝心なところで足りなくなったりするので、タダでもらうことも重要になります。フラグ管理は厳しいものではないので、お金がかかるものの一度見てメモしてしまえば不要という情報に関しては、それを記録後にリセットしてもう一度やり直すという方法も大事でした。

彼女が、ゲーム後半へ進むためのカギを握る人物です。ホテルで見られる新聞に書かれた名前で呼んだ後に、興味のありそうなことを伝えると付いてきてくれます。

 こうして遺跡の関係者を見つけて協力してもらえれば、舞台はいよいよ古代アステカ文明が眠る遺跡の探索へと入る事に……。しかし、それは危険の伴う行為でもあるので、これまで以上の注意が必要となります。ゲーム中、“セーブ”と入力すればスロット1から9までの9カ所までにセーブができるので、こまめに保存して冒険を続けるのがポイントでした。果たして、あなたは目的を見つけてエンディングを迎えることができるでしょうか? ファルコムとしてのコマンド入力式アドベンチャーゲームは本作が最後となりましたが、クリア後はその勢いで『太陽の神殿』をプレイすれば、これまでとは違った魅力を再発見できるかもしれません。

画像が全般的に、女性キャラクターはしっかり描かれているのに、男性キャラクターやその他のオブジェクトはイマイチなクオリティに見えるのは気のせいでしょうか(笑)。

 なお、電波新聞社から発売されていた「チャレンジ!! パソコン・アドベンチャーゲーム」によると、本作の原作者はファルコムの黒魔術師こと宮本恒之氏で、プログラムと画面デザインを担当したのは「井上のドラゴンスレイヤー」でお馴染みの、井上忠信氏です。

ゲーム後半では、いよいよ遺跡の調査に乗り出します。遺跡内部は真っ暗なので、明るくするための道具が必要となりますが、もちろん持っていますよね?

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