ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

スクロール速度の速さとパソコンから声が出ることに驚愕した「サンダーフォース」

パッケージは画面写真で構成されていますが、FM-7版やMZ-1500版は似たような感じに、PC-6001mkII版やPC-8801mkIISR版などではイラストになっています。後に流通したバージョンでは、パッケージに「50,000本突破」のシールが貼られたものもあります。全方向スクロールゲームの一文が、誇らしげに書かれているのが時代を感じさせます

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回取り上げたのは、テクノソフトの代表作の一つである「サンダーフォース」です。

 1980年代前半のテクノソフトと言えば、当時のハドソンソフトやマイコンソフト、マイコンセンターRAM、九十九電機まではいかないものの、とにかく数多くのソフトを発売するという方向で市場に展開していました。しかし、他のソフトハウスが徐々に少数精鋭へと転換していったように、テクノソフトも発売本数を絞り質で攻めるようになります。その流れの中で誕生したタイトルの1つが、この「サンダーフォース」です。

本作タイトル「THUNDER FORCE」が横スクロールで流れていくタイトル画面。この後、コンピュータによるデモプレイが始まります

 1984年1月前後に最初のX1版がリリースされていますが、そのスクロールの早さと、ゲーム開始時に「さんだーふぉーす!」と喋るのがとにかく印象的でした。後にさまざまな機種へと移植されるのですが、筆者の原体験は知り合いの電気屋さんの店頭でデモンストレーションされていたX1版で、そのスクロールの早さと喋ることに驚き、暫くその場で釘付けになり、そして遊ぶために通ったものです。

「サンダーフォース」発売時の雑誌広告では、他にも「ゴルフアイランド」「四人麻雀」「スターフリート/B」が同時に掲載されていました

 1983年はゲームセンターにゼビウスが登場した年ですが、「サンダーフォース」はゼビウスを任意8方向スクロールにし、スピードアップしたもの、という表現が手っ取り早い説明かもしれません。空中の敵はもちろん地上物からも自機めがけて弾が撃たれますので、それをかわしつつ地上と空中の敵を倒しながら、プレイヤーは自機であるファイアー・レオを操作し、巨大要塞ダイラデイザーのコアを破壊すればステージクリアとなります。

X1版は、他機種よりも速い速度でゲームが進行します。BGMは特に流れないのですが、敵を破壊したときの効果音だけでも賑やかな感じがします

 しかし、あの頃はとんでもなく早いスクロールスピードに目が追いついていかず、始まったと思ったら即撃墜されるというのがデフォルトの動作になっていました。しかも、8方向にスクロールするうえに四方八方から敵弾が飛んでくるため、それをかわしつつ敵を倒すのは当時の腕ではなかなか難しかった記憶が残っています。ちなみに、X1版は8方向スクロールで地上物の色数も多いですが、他機種ではスピードを稼ぐために色数が落とされていたり、4方向スクロールになっていたりするものもありました。移植作も多いですが、ショット音だけでBGMが無く、そして喋るという、最初に発売されたX1版が今でも一番印象に残っています。

敵弾も早いですが、今プレイしてみると避けきれないものではなかったです。当時無理! と思った人でも、今ならクリア出来るかも?

 あとから、コンストラクション機能を備えたバージョンが発売された機種もありました。この時期、コンストラクションツールを搭載したゲームは数多くありましたが、どんなゲームでもそれを使用して面白いステージを作るのは至難の業であり、きちんと“遊べる面”として完成させた開発者の腕には感心させられたものです。

 「サンダーフォース」は後にシリーズを重ねていくこととなりますが、パソコンではX68000版の「II」が最後となってしまったのが残念でした。ちなみに、筆者が次に「サンダーフォース」と出会うのは、1990年に入ってからのゲームセンターでした。

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