ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

アーケード史に残る名作の続編がMSX2に降臨!『ゼビウス ~ファードラウト伝説~』

ゲームの舞台が2012年の地球ということで、パッケージにもAD.2012の文字が見えます。中央に写っているのはソルバルウと、アンドアジェネシスの強化版・ガウルザンジェネシスと思われます。

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回取り上げたのは、アーケードで1982年に登場した傑作『ゼビウス』の続編となるMSX2版『ゼビウス ~ファードラウト伝説(サーガ)~』です。

この時期、ナムコはMSX向けタイトルとして『センターコート』などもリリースしていたので、それらと合わせた広告となっていました。

 『ゼビウス』といえば1982年末にゲームセンターに登場し、それまでには見られなかった色使いとサウンド、そして謎を含んだゲーム性から大ヒットを飛ばした、誰もが知る傑作タイトルです。その『ゼビウス』には先に、「ファードラウト」と名付けられ、三部に分けられたSF小説が書かれていました。

 その物語の正式な続編となるのが、ナムコから発売された縦スクロール型シューティングゲーム『ゼビウス ~ファードラウト伝説~』で、1988年12月にリリースされました。VRAM128KBを搭載したMSX2以上の機種で動き、FM音源(MSX AUDIO、MSX MUSIC)にも完全対応。大容量2メガROM採用と、非常に気合いの入った作りとなっていました。そんな本作のストーリーは、以下のようになっています。

オープニングでは、RECONは敵キャラの紹介、SCRAMBLEでは出撃までのストーリーがそれぞれ紹介されます。

 西暦2000年、ガンプ率いるゼビウス軍の地球攻略が始まり、人類はその高度に発達した兵器の前になすすべなく敗退していった。南アメリカ大陸はゼビウス軍によって占拠されてしまうものの、時を同じくして銀河中央に位置するユーコニードル星からやってきた“銀河の意識”ともいうべきナイト族のシオ・ナイトが地球防衛機構に力を貸し、唯一ゼビウス軍に対抗できる超宇宙戦闘機ソルバルウの建造に成功。ソルバルウは、地球の命運をかけた南アメリカ偵察任務(ミッションRECON)へと出撃する。

 それから12年が経過した西暦2012年、ゼビウス軍は大艦隊を率いて再び地球攻略を開始した。前回のミッションからソルバルウの増強を図ってきた地球軍は新たに、ソルグラードとゼオダレイと呼ばれる超宇宙戦闘機を建造。さらに、これら3機を合体させた重戦闘機ガンプミッションの開発にも成功する。最大の危機に直面した地球を救うべく、超宇宙戦闘機に緊急出動(ミッションSCRAMBLE)が発令された! 新たなる戦いが、ここに幕を開ける……

RECONはアーケード版を移植したモードとなっていますが、オリジナル版の縦画面に対して本作では横画面となっているため、戦略などが変わってきます。また、難易度も上昇しているので、かなり手強いです。

 基本的なルールとして、プレイヤーは自機を操作し空中の敵はザッパーで、地上物はブラスターを発射して破壊し、先のエリアへと進んでいきます。そんな本作は、パッケージ裏に「ミッション1“RECON(ゲームセンター版完全移植)”とミッション2“SCRAMBLE(オリジナル新作)”の2つのモードで興奮度は5倍以上!」と書かれているように、2つのモードを収録していました。

 ミッション1のRECONは、当時のアーケード版を移植した内容になっています。パッケージには“完全移植”と書かれていましたが、縦画面だったアーケード版を横画面で再構成し直し、それに伴い自機のスピードなどを調整しているため、“だいたい移植”というのが正解かもしれません。横画面になり、縦画面では見えなかった範囲外のマップが表示されるようになったことで、なんとなく違和感と新鮮さを感じるのがユニークな部分です。アーケード版を再現した美しいグラフィックは必見で、当時は「MZ-2500版やX68000版と比べても見劣りしない」という意見も耳にしました。

SCRAMBLEモードでは、機体の生産する順番を選べます。使い慣れたソルバルウのほか、ザッパーを3wayで撃てるソルグラード(2枚目)、ザッパーを正面+背面斜め2方向に攻撃可能なゼオダレイ(3枚目)、そしてそれら3機が合体して最強の攻撃力を誇るガンプミッション(4枚目)の4種類が用意されています。それぞれ攻撃パターンや移動速度、1UPできるスコアが異なるので、何度もプレイしてベストチョイスを見極める必要がありました。

 システム面では、ソルやスペシャル・フラグの位置は同じですが、敵は画面から完全に消え去らない限りは弾を撃ってくるので、アーケード版と比べて難易度が非常に高くなっています。特にデロータやガルデロータの連続攻撃弾が強力で、複数出現時に破壊できないと、被弾は免れないほどでした。

SCRAMBLEでは、エリア1から初めて見る敵が出現します。改良型グロブダーの横回転でブラスターをかわしたり攻撃を仕掛けてくるムータニ、シャッターを開けて弾を撃つシャイン、ソルバルウを黒くした敵機のグロバルウなど強敵だらけですが、なかには破壊できるバキュラも!

 ミッション2のSCRAMBLEは、新キャラクターの登場やパワーアップなどの要素を加えただけでなく「新企画な展開など、あのゼビウス神話を復活させる最高のシューティングゲーム(マニュアルより)」とあるように、オリジナル版を彷彿とさせる謎を盛り込んだ内容となっています。また、地上マップも異なるため、改めてソルやスペシャル・フラグの位置を探さなければなりません。

 一番の大きな違いは、なんといっても自機がパワーアップする点でしょう。地上物を破壊すると、時々丸の中にアルファベットまたは“?”が書かれたアイテムが出現し、回収すると文字に対応したパワーアップが行われました。特に重要なのが、敵弾を防ぐ“S”のシールドです。これがあれば被弾してもシールドが削られるだけで済む、ありがたいパワーアップでした。

新たにアンドアジェネシスを積んだ巨大な船・リバーフラックが出現するなど、マップもオリジナル版から大きく変わっています。

 SCRAMBLEモードのスタート時には、出撃する機体を4種類から順番に選ぶことができます。4種類すべてを選んでもいいし、1種類だけで出撃することもOK。選択画面で右に配置されている機体ほど攻撃力が高い反面、道中でパワーアップが出づらくなるというデメリットがあるほか、ガンプミッションは機体がほかより巨大で当たり判定も大きくなってしまうため、プレイヤーの腕前に合わせた選択が重要でした。

地上物を破壊すると、時々パワーアップアイテムが出現します。“?”は連射が可能になり、Wはブラスターの照準が大きくなるワイド・ブラスター。Kはキラーの頭文字で、回収するとバキュラを含めた敵を全滅させ、ソルが埋まっている場合は反応して出現させます。Sを取ると、自機に『グロブダー』のようなシールドが装備されました。

 この新モードには見たことがない敵が多数出現するのですが、中ボスとしてはアンドアジェネシスJr.や巨大ゾシーが登場。さらにはアンドアジェネシスがパワーアップした、アルゴ各門にシャッターが付いたガウルザンジェネシスなども現れ、プレイヤーに襲いかかってきます。それらの新たな敵を倒して、最終エリアに出現するエグザノットジェネシスを倒すことはできるでしょうか?

もちろん、空中浮遊要塞も健在です。アンドアジェネシスを更に強化したガウルザンジェネシスやエグザノットジェネシスは、初めて見たときはそのヘビー級の攻撃に驚くこと間違いナシでしょう。中心のコアにはシャッターが付いているので、破壊するにはタイミングが重要となります。なお、アーケード版のような浮遊演出は無く、出現するとスクロールが止まるようになりました。

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