ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

マイクロキャビンの名作アドベンチャーゲーム『ミステリーハウス』、その2作品目の難易度は!?

前作よりも、更におどろおどろしい洋館が描かれています。パッケージは紙製だったものからプラスチック製になり、より保管しやすくなりました

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回取り上げたのは、マイクロキャビンから発売されていた名作アドベンチャーゲームの2作目『ミステリーハウスII』です。発売は1982年。

 MZ-80B用のFD版が発売されたのを皮切りに、さまざまな機種で登場したマイクロキャビンの傑作アドベンチャーゲーム『ミステリーハウス』ですが、1982年の8月売り雑誌に“新登場!”として広告掲載されたのが『ミステリーハウスII』です。こちらも、最初に発売されたのはMZ-80用FD版のようです。

こちらは、MZ-80B版の『ミステリーハウスII』が発売されたと思われるタイミングで掲載された広告です。前作はFD版が7,800円だったのに対して、2作目は9,800円での提供でした。1作目の画面写真が、おそらくは実機画面を撮影しているようで、そのあたりにも時代を感じます

 前作は、1階・2階・屋根裏部屋・地下という場所を彷徨いながら、どこかに隠された金目のもの(宝石や金塊)を探すアドベンチャーでしたが、その基本は本作でも変わっていません。今回は地上が3階建てとなったほか、家の周りなども作られているため、かなり広く感じます。

新たにタイトル画面が追加されました。これがあるだけで、雰囲気が盛り上がるというものです。

 ただし、機種ごとにマップや謎解きが異なっているため、Aの機種でクリア出来たからと言ってBの機種でも……というわけにはいきません。例えば、MSX版では最初のドアを「OPEN DOOR」で開けられますが、PC-8001mkII版では「OPEN DOOR」とすると「カギガカカッテイマス」となる、という具合でした。

ゲーム開始時の画面です。左は前作『ミステリーハウス』で、右が『ミステリーハウスII』です。色が付いている以外はまったく同じですが、『ミステリーハウスII』では2階建てに見えている建物が3階建てだったりするなど、相違点があります。

 さらに、本作を難しくしている要素が、一度に2つしか持てないという持ち物制限です。このため、見つけたアイテムを手当たり次第抱え込んでおくという手段が取れないため、クリアまでの道のりをより複雑にしています。とはいえ、言ってしまえば手順が面倒になるだけで、何度かプレイして順番が分かってしまえば難しくはないでしょう。

 もちろんマッピングは必須ですが、それを楽にしてくれるデータシートも付属していたので、アドベンチャーゲームをプレイし慣れている人であれば、パッケージに記された“難易度……★★★★★”よりも簡単に感じるかもしれません。

 ちなみに、持ち物を捨てたい場合は「CAST ×××(アイテム名)」とすることで、自動的に元あった場所にアイテムが戻ります。また、コマンド入力時に「HELP」と入力すれば、すべてではありませんが動詞と名詞を確認することもできました。

ゲーム中には、数々のアイテムが登場します。しかし、一度に持てるのは2つまでなので、何を所持するかで知恵を絞ることになります。

 ゲームの進め方は前作同様、英語で動詞+名詞コマンドを入力するだけです。今回使用したPC-8001mkII版の場合、前作ではモノクロだったグラフィックがカラーになったことで派手に見える反面、処理が多少もたつく感が出たのが残念なところです。特に本作は試行錯誤の回数が多くなるため、実機プレイ時には処理速度の遅さでイライラしてしまうことがあるかもしれません。

 なお、どうしてもクリアできない場合は500円切手をマイクロキャビンに送ることで各機種専用のヒント集をゲットすることができました。実際に手に入れたヒント集が手元にありますが、ヒント“集”ではなく1枚の紙にピンポイントでヒントが書かれているものでした。

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