ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

アニメ効果を取り入れたエニックスのRPG『地球戦士ライーザ』

パッケージに描かれているのは、プレイヤー達が駆るサイコメカ・ライーザです。裏面には主役級3人のCGのほか、作者とイラストレータのイラストなどが描かれています。同じ場所にはキャッチとして「アニメ効果を取り入れたニュータイプ本格派ロールプレイング!」とも書かれていました。

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回取り上げたのは、宇宙空間を舞台に敵の侵略から地球を守るべく立ち上がった戦士たちの物語が描かれる、ニュータイプ本格派RPG『地球戦士ライーザ』です。

広告では、1985年10月下旬にFM-77用3.5インチディスク版が、11月下旬にFM-7全シリーズ用テープ版(2本組)が、それぞれ発売となっています。PC-8801シリーズ版が登場したのは、翌月の12月中旬でした。

 1985年になると、パソコンゲームのジャンルがそれまでブームだったアドベンチャーに変わって、RPGが流行し始めます。すると、さまざまなソフトハウスがその流れに乗って、新たなジャンルであるRPG作品を発売するようになっていきました。

 RPGも最初はシンプルな作品がリリースされ、徐々にシステムが複雑化していくのですが、その一方でキャラクター面や独自の世界観を築いた作品を打ち出すソフトハウスも出てきます。そんなタイトルの1本が、1985年10月下旬にFM-7版が発売された『地球戦士ライーザ』でした。この時代、RPGと言えばファンタジーが定番だったところにSFジャンルを融合させて、さらに練ったシナリオでプレイヤーを虜にした作品です。そんな本作のプロローグは、以下のようになっていました。

最初に、主人公とパートナーであるブルーのステータスを入力すると、オープニングデモが始まります。CGはライン&ペイントで描かれますが、描画速度はそれなりに速いので待たされる感じはあまりありません。

 西暦2300年、人類は地球連邦国家を形成し、永遠に戦争を放棄した。しかし2303年、太陽系外から来たナゾの異星人“ガルム”の地球侵略が始まった。ガルムの強大な軍事力により2306年、地球軍は壊滅的状態に陥っていた。

 地球軍超能力戦隊ライーザ、この戦隊は強力な超能力を持つ地球戦士たち(人々はライーザ隊を地球戦士と呼んでいた)によって構成されていた。その彼らが待機する火星のライーザ隊基地“カオス”が地球時間3月14日18時26分、敵襲を受ける。

 「ガルム隊来襲!!」 ガルム軍最強といわれるパディシュ部隊が、とうとうカオスを攻撃してきたのだ。オレは友人のブルーとともにライーザ機へと走った。全機発進したライーザ機は、パディシュ部隊と一進一退の攻防を続けていた。しかし、その最中に背後から巨大な爆風を感じた2人が振り返ると、基地カオスがパディシュの念波砲で吹っ飛ばされていたのである。最後のパディシュを破壊すると、宇宙空間に静寂が戻った。その時にあたりを見回したが、残っていたのはオレとブルーのライーザ2機だけであった……。

移動は、マップから移動先を指定した後に、跳躍距離を選んでワープするのみです。マッピングの必要がないので楽ですが、最初は3までしか選べませんが、レベルが上がるとHPにダメージを受けるのと引き換えに、5や6といった大距離を移動できるようになります。

 プレイヤーは地球軍ライーザ戦士の勇士として、友人のブルーとコンピュータ・ドールのミオと共に、地球の危機を救うべくサイコメカ・ライーザを駆り戦いへと繰り出します。基本的には、主人公とブルーがライーザに乗って2機で戦う、いわば2人パーティで進むRPGというシステムでした。

 一般的なRPGでのダンジョンにあたる宇宙空間での移動は、目的地を選んだ後にワープするという形を取ります。ワープする距離をあらかじめ設定しておくことで、その距離分だけ目的地へと近づくというシステムとなっていて、マッピングの必要性がないのが便利なところでした。そのワープも、例えば現在地から地球までの距離が30と表示された場合、一度に2ずつワープすれば15回かかりますが、5ずつであれば6回で済みます。しかし、3以上の距離を設定すると主人公とブルーのHPが距離に比例して減ってしまうので、ゲーム序盤では悩まされました。

行動していると、敵との戦闘になることも。ここでは無限に使えるビームか接近戦、または有限で強力なミサイルのどれかを選んで戦います。なお、ミサイルは1.5のように入力すると、消費弾数は1発にもかかわらず2発発射することができました。

 移動後などのタイミングなどには、敵ガルムメカとエンカウントすることがあります。すると画面左上のコスモスクリーンにレーダーアニメーションが表示され、敵影をキャッチ。バトルシーンへと突入することに。この場面、当時としては珍しいアニメ効果が取り入れられていたので、初めて見たときには「おお!」と思ったものでした。

 戦闘では、「こうげき」「てったい」「つうしん」からコマンドを選ぶことになります。攻撃する場合、「ビーム」「ミサイル」「せっきん」から選択するのですが、「ビーム」と「せっきん」は使い放題ですが威力がやや弱く、ミサイルは強いもののライーザの下に描かれた“>”の数しか撃てません。敵のステータスは分かりませんので、表示された相手のHPから強さを読み取り、勝てないと思ったら逃げるのも手です。

地球軍宇宙要塞に移動すれば完全回復するほか、時にはミサイルがもらえたりイベントが発生することも。レベルが上がるたびに訪ねてみれば、新発見があるかもしれません。

 オーソドックスなRPGであればショップで装備品を買ったりするのですが、本作ではすべて敵からのドロップでまかなわなければなりません。そのため、何度もバトルを繰り返して強い武器防具やミサイルを手に入れる必要がありました。その戦闘の際に傷ついたHPは、地球や付近のコロニーにたどり着ければ自動的に全回復するほか、敵がHPを回復させてくれる修復ユニットなどを落とす場合もあるので、上手に利用したいところ。

前半での目的は、このガルム艦をすべて破壊することです。ただし、せっかく現場に到着してもミサイルの残弾数が0だと破壊できず、単にダメージを受けて離脱することに。あらかじめ、敵を倒してミサイルを補充しておく必要があります。

 こうして敵を倒していき、主人公とブルーをレベルアップさせながら惑星やコロニーを訪れるとイベントが発生、物語が少しずつ進行していきます。なかでも、とある場所で助け出せるリミは、ストーリー上でも大事なキャラクターになっていました。彼女とのイベントシーンも用意されているので、気合いを入れて助け出しましょう(笑)。

ストーリーが進めば、イベントが発生して場面が地球に変わります。助け出した少女リミは記憶を失っているようで、海を見るのも初めて。しかし、そこにガルムが急襲してくるため、主人公達は出撃することに。
イラストを担当した真島さんは「リミとの海でのデートシーンを描いているときに鼻血を出してしまった」や、作者の九葉さんは「デジタイズをしていて恥ずかしかった」などの本当かどうかは不明な裏話が、当時の広告「エニックス通信」には掲載されていました。

 ゲーム前半の目的は、敵であるガルム軍が出現する4カ所のガルムホールを破壊することでした。ゲームスタート時は弱いので、まずはすぐ近くのコロニーに向かって移動、そこを拠点に次のレベルまで上げられれば一気に楽になりゲームが進みます。そして後半、物語は意外な展開を見せるのですが、そこはあなたの目で確かめてください。

 『地球戦士ライーザ』は作者が九葉真さん、イラストとデザインを『ジーザス』や『ガンダーラ』などでもお馴染みの真島真太郎さん、そしてオリジナル版のFM-7版からPC-8801シリーズ版への移植を日高徹さんが担当していました。当時はかなりの数が販売されたようで、現在でも見かける機会は多いかと思います。ストーリーが気になったという人は、ぜひ手に入れてプレイしてみてください。

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