ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち

賢者の石を探して迷宮を探索!カシオ『賢者の石』

カシオのナンバリングされたタイトルのうち、この時期としてはお馴染みとなる、カートリッジよりも一回り大きなケースにイラストが描かれたパッケージを採用しています。初期の頃などは、この倍くらいある大きなバージョンでした。

 当時の懐かしい広告とゲーム画面で、国産PCの歴史とノスタルジーに浸れる連載コーナー。今回はアクションゲームにRPGのエッセンスを加えた、MSX用の固定画面迷宮探索ゲーム『賢者の石』を取り上げます。

広告掲載のタイミングを考えると、発売されたのは1985年の9月頃と思われます。アメコミ調の4コママンガが目立ちますが、隣には24本目となる『仔猫の大冒険』も合わせて載っていました。

 1983年にMSX規格が発表され、数々のMSXハードが市場に登場すると、それに合わせて多数のソフトも流通することとなりました。そのうちの1社となるカシオは、1984年に格安MSXのPV-7を発売すると同時に、パッケージにナンバリングを入れたカシオブランドのソフトを発売します。1本目は『大障害競馬』でしたが、そこからほぼ毎月ペースで新作を追加していき、1985年9月に発売となったのが25本目となる『賢者の石』でした。パッケージに書かれたジャンルは「異次元ロールプレイングゲーム」で、以下のようなストーリーが用意されています。

 ある日突然、異次元の歪みに入り込んだ少年レオン。気がつくと、そこは魔性の生物が棲む城の中だった…。壁画が襲ってきたり、木馬が突進してきたり、生身の人間は自分一人と知って、レオンは悲しみにくれていた。そのレオンに誰かがテレパシーで呼びかけた。「……レオンよ、わしが賢者だ。一人ぼっちで寂しかろうが、泣いても叫んでもこの城からは出られまい。だがわしが、この異次元空間から抜け出す方法を授けよう。お前を閉じ込めている魔力を解く石版が城のどこかに隠されておる。その石版を4枚集めよ。そうすればもとの平和な世界へ通じる道が開くだろう。しかし敵は手強い、命がけの闘いになる、がお前には勇気があるはずだ。その勇気と秘剣を使ってわしの石版、そう“賢者の石”にたどりつくがいい…。途中にはお前の助けとなる宝もある。さあ進め、レオン! わしはお前の勇気を信じておる。では、さらばじゃ……」ふと我に返ったレオンは、賢者の言葉をかみしめて、魔の城の中を進んでいくのだった…。

タイトル画面でスペースキーかジョイスティックなどのトリガー1を押すと、称号入力画面に移ります。ここで称号を入力すればコンティニューに、そのままスペースキーを押せば1面からスタートとなりました。

 プレイヤーは主人公レオンを操作し、石版を4枚集めて賢者の元へとたどり着くのが目的となります。城の中は全部で4つのエリア(1面~4面)に分かれていて、各エリアともに1画面ずつの部屋が繋がって構成されています。階段または隠し通路を通ると次の画面に切り替わるので、城内をくまなく探索しながら石版を集めていきましょう。

 主人公にはLIFE(生命力)とINTEL(知性)、POWER(パワー)が設定されていて、時々画面内にある四角形のピラミッドケースを剣で突くことで現れるブラックオニキス、サファイア、ルビーを取ると、それぞれ知性、生命力、パワーが少しだけアップします。敵を倒しても各種パラメータが少々上がることもあるので、出現した相手は漏らさず全滅させておきたいところ。

 ほとんどの部屋には敵が配置されているので、まずはそれらを倒してから、部屋の探索に取りかかるのが定石でした。主人公のレオンは、持っている秘剣をスペースキーで突き出すことで敵にダメージを与えられるので、相手の動きに注意しながら攻撃していきます。ただし、ほとんどの敵は1撃では倒せませんので、何度もスペースキーを叩いて相手に剣を刺し続ける必要がありました。

城内は階段や通路で行き来できますが、素直に繋がっている場所ばかりではありません。さらに、敵も出現してレオンの行く手を遮るので、ダメージを受けずにうまく攻撃を当てて倒す必要があります。

 部屋には敵だけでなく、触れると知性が減るブラックホール、同じくパワーを吸い取られるレッドホール、そして生命力が奪われるブルーホールも配置されているため、それらを上手に避けながら進まなければなりません。

 敵には、ゆっくり確実に主人公へと近づいてくる“ゲル”のほか、自在に動き回る“ブキャット”や“スコベル”、さらには馬の化身やライオンの化身、そして謎の兵士などの種類がいます。彼らは城内を一定の法則の下に徘徊しているので、トリッキーな動きに惑わされずに攻撃する必要がありました。

四角い模様の入ったオブジェクトがピラミッドケースで、これを何度か攻撃すると宝石などが現れます。水晶玉であれば魔法陣との交換素材として、各種宝石ならステータスをアップさせられますが、出現させたらまずは隠し部屋探しを忘れずに。なぜかというと隠し部屋が「宝石の光で部屋が出現する」という設定になっているので、宝石を回収すると光が消えて隠し部屋が見つからなくなってしまうためです。

 他にも、ピラミッドケースから出現する水晶玉を回収しておくことで、特別な部屋で黄色い魔法陣と交換することができるという仕組みもあります。この魔法陣には、マークごとに“ブラックホールの上を通っても知性が減らない”などの効果が設定されていて、これらすべてをゲットすることも城内探索をうまく進めるためのテクニックの一つでした。

 いくつかの部屋には隠し通路が配置されていて、壁を突いた時に音の違う場所があったときは、そこをさらに攻撃し続けることで隠し通路が現れます。ただし、画面内の敵を全滅させたり、ピラミッドケースから出現した宝石を回収する前に隠し部屋を探すなどの条件も関わってくるため、見つけるのは至難の業。

城内には、水晶玉だらけの部屋だったり、魔法陣のみの部屋などがあります。魔法陣の効果は、マニュアルの該当ページを掲載しておきましたので参考にしてください。当時、友人からカートリッジだけ借りて遊んだという人は、魔法陣の意味が分からなかったかも? 交換したい魔法陣の上に移動して、トリガー2またはグラフキーを押せば、水晶玉が減って魔法陣をゲットできます。なお、交換レートは場所によって異なるので、色々と試してみてください。

 こうして城内を進んでいき、4枚の石版を集めて賢者に会うことができればクリアとなりますが、道中で生命力が尽きてしまうとゲームオーバーに……。ただし、その際には賢者から称号が授けられるので、それをゲームスタート時に入力すれば“称号に応じた能力と水晶玉を持った状態で”ゲームオーバーになった前の面から始めることができました。

1面の賢者の石は、比較的簡単に見つかると思います。これを取れば1面クリアとなり、壁の色が違う2面へ。3面、4面と進むにつれ敵の配置もイヤらしくなっていきますので、巧みな操作で乗り切ってください。

 全体的な難易度はそれほど高くはなく、生命力回復の宝石もそれなりに出現するので、マップをしっかり書けば問題なくクリアできるようになっています。部屋同士はそれほど複雑に繋がっている訳ではないので、脳内マッピングに自信がある人であれば書かなくても何とかなるかもしれません。途中で魔法陣を手に入れれば、地形効果でのダメージもなくなるので敵との戦いにのみ集中できるようになるのですが、それでも斜めに移動するスコベルがとにかく手強く、苦汁をなめさせられるかもしれません。それさえ何とかなれば、他に必要となるのは先へ進む根性のみ。気合いで進めば、4枚の石版を集めるのは難しくないでしょう。

 「異次元ロールプレイングゲーム」というジャンルではあるものの、基本的にはアクションゲームの腕が問われる内容となっています。この手のジャンルが得意な人であれば苦戦しないと思いますが、随所に隠し部屋が仕組まれたりと歯ごたえもありましたので、興味を持った人はぜひ遊んでみてください。

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